The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster

学校保健・疫学・心血管危険因子

Poster (II-P30)

Sat. Jul 8, 2017 6:15 PM - 7:15 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Yoshio Okamoto(Pediatrics, Kagawa Prefectural Central Hospital)

6:15 PM - 7:15 PM

[II-P30-04] 岩手県の学校心臓検診の現状 ―平成27年の心臓検診の検討から―

高橋 信1, 腰山 誠3, 滝沢 友里恵1, 中野 智1, 猪飼 秋夫2, 小山 耕太郎1 (1.岩手医科大学附属病院 循環器小児科, 2.岩手医科大学附属病院 心臓血管外科, 3.岩手県予防医学協会)

Keywords:心臓検診システム, A方式, 岩手県

【はじめに】岩手県は全32市町村で学校心臓検診が行われており, 3方式の心臓検診システムを用いている。ほとんどが1次, 2次検診を施行しているA方式で行われ, いずれも同一の専門医により行われている。2次検診において運動負荷心電図対象を除き, 全例に心臓超音波検査を施行している。対象は小学1年, 中学1年, 高校1年であるが17市町村では小学4年にも実施している。【目的】学校心臓検診による有所見者の抽出状況を検討すること。【対象・方法】対象は平成27年に小学1年, 4年, 中学1年, 高校1年でA方式の心臓検診を受けた35140人。平成27年の心臓検診において岩手県予防医学協会に集積されたデーターを後方視的に検討した。3次検診については各医療施設からの調査内容結果から検討した。【結果】A方式は全受診者の98%(34,487人)に行われた。全受診者に占める1次検診の有所見者は12%(4,219人)であり, うち2次検診受診は5.8%(2025人)であった。2次検診での有所見者は62.4%(1261人)であった。3次検診は1次検診の0.6%(211人), 2次検診の4.9%(99人)が抽出された。1次, 2次検診とも小学校より中学, 高校の3次検診の抽出が多い傾向にあった(1次検診:40 vs 67 vs 102人,2次検診:23 vs 46 vs 30人)。3次検診310人の追跡調査回答が得られたのは89.0%(276人)であった。要管理とされていたのは79.0%(218人)で小学校が中学, 高校に比べ多い傾向にあった(90.4 vs 75.2 vs 73.8%)。疾患内訳では, 小学校で心房中隔欠損が20.6%(13人), 高校で心室性期外収縮が48.6%(52人)を占めていた。【結論】 3次検診抽出は全受診者の0.9%であった。疾患別では心室性期外収縮が各学年層で最も多く, 小学校では心房中隔欠損の頻度が他の学年層より高い傾向にあった。