第53回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスター

心臓血管機能

ポスター (III-P33)
心臓血管機能

2017年7月9日(日) 13:00 〜 14:00 ポスターエリア (1F 展示イベントホール)

座長:齋木 宏文(北里大学 小児科)

13:00 〜 14:00

[III-P33-04] 極低出生体重児(VLBWI)の不当軽量児における三次元超音波検査による左心機能

横山 岳彦, 岩佐 充二 (名古屋第二赤十字病院 小児科)

キーワード:極低出生体重児, 不当軽量児, 左心機能

【始めに】出生直後の左室機能を評価では、生理的肺高血圧による左室の変形を考慮する必要がある。三次元超音波検査はこの変形の影響を除いて直接左室容積を測定できる。この方法によるend-systolic Elastance (Ees), effective arterial Elastance (Ea)を3年前の本学会にて報告した。今回、不当軽量児(SFD)において測定したので報告する。【対象】2012年10月から2015年10月までに当院NICUに入院したVLBWI。カテコラミン投与を行っていないAppropriate for date baby(AFD) 12例、SFD 15例【方法】Philips iE33を使用し、off-lineでQLABの3DQ Advanceにて、拡張末期左室容積と、収縮末期左室容積を計測した。Tanoueらの方法をもちいて、 Ees、Ea、Ees/Ea、ratio of Stroke work and pressure-volume area(SW/PVA)を計算した。左室容積は体表面期で除して、補正した。これらの値を出生後12時間、24時間、24時間、96時間測定した。【結果】SW/PVA生後12時間において有意差は認められなかったが、SFDのほうが高い値であった(SFD:AFD 0.65±0.1vs 0.59±0.08(p=0.08))【結語】SFDはSW/PVAからみて生後12時間で、左室効率が良好である傾向が示された。出生直後のSFDの左室効率がAFDより良好となっている可能性がある。3DによるEes, Eaの測定は、Stress-Velocity関係では得られない左室効率についての知見がえられた。症例数を増やしてさらに検討していきたい