[III-TRS-02] 小児心臓カテーテル治療を受ける子どもと家族への支援
キーワード:小児, 不整脈治療, 不安
【はじめに】小児の心臓カテーテル治療には不整脈治療の他に心房中隔欠損症及び動脈菅開存症等先天性心疾患の治療もあるが、今回は不整脈治療に関する小児と家族への支援について検討する。不整脈治療を要する小児と家族は、患児の年齢、発作の頻度や症状、治療の内容と日常生活の制限等により、身体だけでなく心理的社会的に様々な影響を受ける。【疾患と治療の受け入れ】学校検診で心電図異常を指摘、または動機や意識消失等突然発症する場合が一定数ある。急な診断と治療に対する本人の反応は年齢により異なるが、家族は突然死するのではないか、侵襲ある治療は大丈夫なのかと不安を抱き動揺する。カテーテルアブレーションではなく、埋め込み型除細動や内服治療の適応となるような遺伝疾患では症状がないきょうだいも同時に診断され治療や生活の制限が必要となる場合もあり家族全体が影響を受ける。【心臓カテーテル治療のための入院と処置】複雑な先天性心疾患患児の場合は段階的手術を受け数回の入院経験があり、家族も見通しを持って対応できる場合が多い。しかし、先天性心疾患ではなく初めての入院治療を受ける場合、入院、検査、治療どれも不慣れな体験であり患児・家族ともに不安が強い。いずれの場合も子どもの認知発達に合わせた治療や処置のプレパレーションを看護師やチャイルドライフスペシャリスト、こども療養支援士らが行い、主体的に受けられるよう支援している。【心臓カテーテル検査を受けた子どもの経験】先天性心疾患のために全身麻酔で心臓カテーテル検査を受けた子どもの体験として、採血の痛みや前投薬の苦さ、検査当日の空腹感、入室時のストレッチャーでの移動や家族の反応、麻酔から覚醒時の不快感等があった。身体的な痛みや苦痛だけでなく様々な不快な体験を子どもが家族と共に頑張った肯定的な体験にできるような支援が望まれる。