[II-DB02-2] Aortopulmonary collaterals (APCs)が残存した左心低形成症候群のGlenn手術後の1例
Keywords:左心低形成症候群, 体肺側副血行路, フォンタン手術
症例;3歳9カ月男児 左心低形成症候群、Norwood手術後、Glenn手術後
経過;胎児診断例で在胎40週、体重3702gで出生した。日齢13に両側肺動脈絞扼術、1ヶ月時にBAS、3ヶ月時にNorwoodおよびGlenn手術を施行した。生後6ヶ月時のCTで左肺動脈に狭窄を認め、左肺動脈形成術を施行した。7ヶ月時の心カテでは左肺動脈に順行性血流はなく、多数のAPCsが流入し、SO2は右肺動脈、左肺動脈でそれぞれ50%、65%だった。コイル塞栓術、および左肺動脈へのStent留置術(Express LD 7mm)にてAPCsは減少し、順行性血流も改善したが、左肺動脈の上葉への順行性血流は乏しい状態であった。1歳9ヶ月でステント拡大術およびコイル塞栓術、2歳1ヶ月でコイル塞栓術、2歳9ヶ月でステント拡大術を施行したが、左肺動脈の上葉へは順行性血流は乏しく、APCsが多数残存した。3歳9ヶ月の心カテで右平均肺動脈圧11mmHg、左平均肺動脈圧12mmHg, 肺血管抵抗2.0-2.9単位、PA index 198m2/m2、右肺動脈、左肺動脈のSO2 はそれぞれ65%、70%。シルデナフィル、ボセンタンを内服中で、日常では酸素0.5L/minでSpO2 82-85%で、日常生活には制限がない。
問題点は左肺動脈の上葉への順行性血流が乏しく、APCsがかなり多く残存していおり、コイルで塞栓しきれない。肺血管抵抗が高い。
今後の治療方針として1、Glennのまま内科的管理を継続、2、APCsを処理(コイル or 鎖骨下動脈cleaning)してフォンタン手術、3、このままフォンタン手術(with or without fenestration)。造影所見を供覧しながらディスカッションしたい。
経過;胎児診断例で在胎40週、体重3702gで出生した。日齢13に両側肺動脈絞扼術、1ヶ月時にBAS、3ヶ月時にNorwoodおよびGlenn手術を施行した。生後6ヶ月時のCTで左肺動脈に狭窄を認め、左肺動脈形成術を施行した。7ヶ月時の心カテでは左肺動脈に順行性血流はなく、多数のAPCsが流入し、SO2は右肺動脈、左肺動脈でそれぞれ50%、65%だった。コイル塞栓術、および左肺動脈へのStent留置術(Express LD 7mm)にてAPCsは減少し、順行性血流も改善したが、左肺動脈の上葉への順行性血流は乏しい状態であった。1歳9ヶ月でステント拡大術およびコイル塞栓術、2歳1ヶ月でコイル塞栓術、2歳9ヶ月でステント拡大術を施行したが、左肺動脈の上葉へは順行性血流は乏しく、APCsが多数残存した。3歳9ヶ月の心カテで右平均肺動脈圧11mmHg、左平均肺動脈圧12mmHg, 肺血管抵抗2.0-2.9単位、PA index 198m2/m2、右肺動脈、左肺動脈のSO2 はそれぞれ65%、70%。シルデナフィル、ボセンタンを内服中で、日常では酸素0.5L/minでSpO2 82-85%で、日常生活には制限がない。
問題点は左肺動脈の上葉への順行性血流が乏しく、APCsがかなり多く残存していおり、コイルで塞栓しきれない。肺血管抵抗が高い。
今後の治療方針として1、Glennのまま内科的管理を継続、2、APCsを処理(コイル or 鎖骨下動脈cleaning)してフォンタン手術、3、このままフォンタン手術(with or without fenestration)。造影所見を供覧しながらディスカッションしたい。