[P19-4] カテーテル検査における小児マイクロ経食道エコープローブの有用性
Keywords:マイクロ経食道エコープローブ, カテーテル検査、治療, 小児
【背景 目的】近年、成人領域で局所麻酔下カテーテル治療のガイドとして、マイクロ経食道エコープローブの有用性が報告されている。一方、小児では術中評価としての有用性の報告は多数あるものの、マイクロ経食道エコープローブを併用したカテーテル検査、治療の報告は少ない。当院のカテーテル室でマイクロ経食道エコープローブを用いた症例を検討し、有用性を考察する。【対象】2019年11月より現在まで、当院でマイクロマイクロ経食道エコープローブを併用し、カテーテル検査、治療を行なった7例。使用機器エコープローブはGEヘルスケアのマルチプレーンタイプ10T-Dプローブ、先端径7.6mmを使用。エコー機器はVividE95を用いた。方法年齢、マイクロ経食道エコープローブ使用目的、プローブ挿入時間、人工呼吸器の使用の有無、合併症の有無を検討した。【結果】年齢は2ヶ月から16歳(中央値4歳)であった。使用目的としては、形態評価目的が5例(ASD治療前のrim評価4例、逆流を伴う共通房室弁1例)、治療中のガイドとして用いたものが3例(大動脈弁狭窄症に対する経皮的バルーン大動脈弁拡大術1例、開窓Fontan術後の開窓拡大1例、Norwood術後の右室肺動脈導管拡大の1例)であった。形態評価の5例の挿入時間は15分から20分程度であった。1例は挿管全身麻酔下のカテーテルであったが、4例は静脈麻酔下に仰臥位のまま検査可能であった。治療の3例では挿入時間は2-3時間であった。2例は挿管全身麻酔下のカテーテルであったが、6歳15.5kgの開窓Fontan術後の開窓拡大1例では静脈麻酔下に約二時間検査可能であった。挿入操作は全員で容易であり、合併症はなかった。【結語】マイクロ経食道エコープローブを用いることにより、人工呼吸管理を用いなくとも数分から数時間の径食道エコー検査が可能となった。小児のカテーテル検査、治療における有用な診断手段となりうると考えられる。