[III-PD06-4] Serum ammonia can predict Failed Fontan with high central venous pressure and cardiac output.
Keywords:フォンタン, アンモニア, 高心拍出
【背景】高中心静脈圧/高心拍出型Fontan循環は予後不良とされている。本研究の目的は、この病態を予測かつ、日常診療で簡便に評価可能なパラメータを明らかにすることである。【対象と方法】2011-2020年に九州大学病院成人先天性心疾患外来でフォローしているFontan患者を対象とした。中心静脈圧>15mmHgかつ心係数>3L/min/m2を高中心静脈圧/高心拍出型Fontan循環群と定義し、それ以外の患者群と比較検討した。また、多変量解析を用いてその予測因子について検討した。【結果】147例(男性78例)が対象となり、年齢は26(18-48)歳でFontan手術から24(13-37)年が経過していた。主心室は左心室が68例(46%)であった。酸素飽和度は、94(60-99)%であった。心臓カテーテル所見は、CVP 11(5-25)mmHg、CI 2.5(1.2-14.3)L/min/m2、体血管抵抗 18.8(1.74-48.6)Wood Unitであった。研究期間中に6(4%)例が死亡した。高中心静脈圧/高心拍出群はそれ以外と比較すると、体血管抵抗[7.04(1.74-18.6) vs 19.5(7.2-48.6) Wood Unit, p<0.0001]、酸素飽和度 [86(68-93)vs 95(60-99) %, p<0.0001]が有意に低く、血清アンモニア[94(63-197) vs 45(12-169) μg/dL, p<0.0001]は有意に高かった。名義ロジスティック解析では、血清アンモニア(OR 0.95, CI 0.92-0.98, p=0.0022)と酸素飽和度(OR 1.19, CI 1.02-1.39, p=0.026)が高中心静脈圧/高心拍出型Fontan循環との関連がみられた。【結語】血清アンモニアを評価することで高中心静脈圧/高心拍出型Fontan循環を予測しうることが示唆された。