The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスター発表

染色体異常・遺伝子異常

ポスター発表(I-P2-4)
染色体異常・遺伝子異常 I

Thu. Jul 21, 2022 3:10 PM - 4:10 PM ポスター会場

座長:内田 敬子(慶應義塾大学 保健管理センター)
座長:土橋 隆俊(川崎市立川崎病院)

[I-P2-4-02] 当院における13トリソミーおよび18トリソミーの予後

鬼頭 真知子1, 安田 和志1, 木村 瞳1, 伊藤 諒一1, 野村 羊示1, 大島 康徳1, 森鼻 栄治1, 河井 悟1, 村山 弘臣2 (1.あいち小児保健医療総合センター 循環器科, 2.あいち小児保健医療総合センター 心臓血管外科)

Keywords:13トリソミー, 18トリソミー, 心内修復術

【背景】13トリソミー(T13)・18トリソミー(T18)は重度の精神運動発達遅滞および先天性心疾患(CHD)を含む多彩な合併症を呈し、生命予後不良とされる。しかし近年は長期生存率の報告もあり、対応には施設間で相違がある。当院では生後自宅退院を目標とし、CHD合併例では血行動態の修正を目的とした心臓手術も選択肢に入れている。
【目的】T13およびT18児の現況を知ること。
【対象・方法】2001年10月から2022年1月までに当院診療歴のあるT13児15例・T18児18例について後方視的に検討。
【結果】T13:死亡例10例(67%)、死亡月齢(中央値)22月(1-186月)(7歳以上生存例はCHD合併なし)。CHD合併9例(60%)。消化管疾患(要乳児期手術)合併1例(臍腸管遺残・腸管穿孔)。心臓手術適応あり6例(姑息術3例、心内修復術(ICR)2例(ICR月齢26月、36月))、手術希望なし1例)、手術適応なし3例。手術例は全例術後自宅退院。3例(手術適応なし2例、手術希望なし1例)が心不全のため生後自宅退院前に死亡。ICR例は現在も生存(術後29月、10月)。
T18:死亡例11例(61%)、死亡月齢(中央値)9月(0-30月)。CHD合併18例(100%)。消化管疾患(要乳児期手術)合併1例(食道閉鎖)。心臓手術適応あり14例(姑息術12例、ICR 1例(ICR月齢20月)、手術希望なし1例)、手術適応なし4例。周術期死亡1例(姑息術)。ICR例は現在も生存(術後17月)。
【考察】生後自宅退院率はCHD非合併例100%、CHD手術例94%、CHD未手術例67%であった。心臓手術は自宅退院への選択肢として有用である可能性がある。またICR施行例は姑息術後の発育・発達が比較的良い3例であった。予後不良とされる症候群におけるICRの是非は一律に考えられるものではなく、個々の患児の状態に応じた治療方針の検討が重要である。