The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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パネルディスカッション

パネルディスカッション4(I-PD04)
近年の画像診断技術の外科手術への応用(房室弁形成)

Thu. Jul 21, 2022 3:40 PM - 5:10 PM 第5会場 (中ホールB)

座長:鈴木 孝明(埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓外科)
座長:中野 俊秀(福岡市立こども病院 心臓血管外科)

[I-PD04-04] 術中経心膜3D心エコー法を用いた房室弁形成術における有用性の検討

小沼 武司1, 竹吉 大輔1, 小嶋 愛1, 竹内 敬昌1, 伊藤 かおり2, 沼田 隆佑2, 米原 恒介2, 大日方 春香2, 赤澤 陽平2, 武井 黄太2, 瀧聞 浄宏2 (1.長野県立こども病院 心臓血管外科, 2.長野県立こども病院 循環器小児科)

Keywords:3Dエコー, 房室弁形成術, 画像検査

【背景】先天性心疾患における房室弁形成術は,先天的または後天的成因や成長要因を考慮する必要が多く,弁形態の把握と術式選択が非常に重要となる.当院では術前の経胸壁,経食道エコーに加えて術中経心膜3Dエコー法を行うことで,より詳細な解剖学的構造診断が可能となり,診断後の術式変更も少なくない.【方法】装置はPhilips iE33プローブはX3-1(10例),X7-2(2 例)を用いた.人工心肺装着前に滅菌カバーしたプローブを直接心膜上において,呼吸止めで 4 心拍ないしは 7 心拍の画像を収集した.2020年10月から2021年12月に術中経心膜心エコー法を用い房室弁形成手術を行った11例を対象とした。【結果】男女比;2:10、年齢:6.5±7.7歳(3か月- 27歳)、体重21.0±16.5kg(4.0-54.6kg)再手術10例を含む弁形成術(MVP: 4例、CAVVP: 1例、TVP: 6例)を術中に2D及び3D心エコーを構築して、体外循環前に循環器小児科医と協議し術式を選択。逆流程度をsevere=4, moderate=3, mild=2, trivial=1でscoringした.術式は7例にcleft閉鎖,6例にゴアテックステープによるbridge,3例に edge to edge法、人工弁輪、人工腱索,anuloplasyをそれぞれ1例行った.全例で逆流が軽減し,術前score3.4は術後2.0となった.【結論】術中心膜エコー法は的確な弁形成手術を行うために有効であると考えられた。術前の弁形態の評価が術中エコーにより修正されることが半数以上にあり,修復方法も修正した症例が2例あった.術前と術中エコー画像を比較評価する.