[I-P01-5-04] Longitudinal changes of right ventricular systolic function in adolescent patients with hypoplastic left heart syndrome after the Fontan operation.
Keywords:左心低形成症候群, Fontan手術, 収縮能
【目的】左心低形成症候群(HLHS)は他の単心室疾患(single ventricle, SV)と比較して早期Fontan failureのriskが高いことが懸念されている。Fontan術後の心室収縮機能の低下は予後不良因子であるが、Fontan術後HLHSの心室収縮能の経年的変化の報告は少ない。本研究ではFontan術後早期から青年期の心室収縮能の経時的変化に関して、Fontan術後HLHSとHLHS以外のFontan術後SV(non-HLHS)間で比較検討した。【方法】当院でfollow upされている青年期以降のFontan術後HLHS患者(HLHS群)およびHLHS以外のFontan術後SV患者(non-HLHS群)において、2回の超音波検査(1.Fontan術後早期(術後5年以内)、2.最近のfollow-up検査)での心臓超音波検査の心室収縮能parameter(FAC, 心室longitudinal strain, 心室systolic strain rate)の変化および2回の検査間での各parameterの変化率(Δ)を両群間で検討した。 【結果】38名のFontan術後SV(HLHS 18名、non-HLHS 20名)を解析対象とした。最近のフォローアップの検査はFontan手術から中央値で10.4年後(6.3-16.7)であった。HLHS群では、Fontan術後早期に比較して、follow-up検査での収縮能parameterは有意に低下していた(FAC 0.36±0.08 vs 0.32±0.09, p=0.04, GLS -21.6±4.9 vs -18.1±4.6, p<0.01, systolic strain rate -1.2±0.28 vs -0.84±0.23, <0.0001)。一方、non-HLHS群ではsystolic strain rateを除き、有意な変化はなかった。ΔGLSはnon-HLHS群に比較して、HLHS群で有意に低下していた(14.1±24.9 vs -4.9±24.5, p=0.017)。【結論】 Fontan術後、HLHSはnon-HLHSのSV に比較して早期から心室収縮能が低下する。