The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Oral Session

心筋心膜疾患

Oral Session (II-OR13)

Fri. Jul 12, 2024 8:00 AM - 9:00 AM ROOM 6 (4F 401-403)

座長:藤原 優子(町田市民病院 小児科)
座長:山村 健一郎(九州大学病院 小児科)

[II-OR13-05] Clinical manifestations and outcome of isolated right ventricular hypoplasia

小澤 綾佳, 坪井 香緒里, 西山 真未, 寶田 真也, 岡部 真子, 仲岡 英幸, 伊吹 圭二郎, 廣野 恵一 (富山大学 医学部 小児科)

Keywords:孤立性右室低形成, 右室拡張末期容量, 外科的治療

【背景】孤立性右室低形成(IRVH)は、報告が少なく、その臨床経過や予後についての調査は十分になされていないため、2021年からIRVHの全国調査を開始した。【目的】IRVHの疫学、臨床学的特徴と予後を明らかにすること。【方法】IRVH全国調査では、共同研究施設として35施設を登録した。IRVHの診断基準は、心臓カテーテル検査または心臓MRI検査で右室容量が70%以下であること、右室流出路に中等度以上の狭窄がないこととした。臨床情報と心臓カテーテル検査所見を収集した。【結果】登録症例は14例(男性7名)。診断年齢は0-9歳(中央値0歳)で、9例(64.2%)が日齢10までに診断されていた。14例中2例に家族性を認めた。診断の契機は、チアノーゼ8例(57.1%)、検診やスクリーニング5例(35.7%)であった。診断時平均SpO2は88±9.8%で、90%以下の症例が9例(64.2%)であった。心臓カテーテル検査所見では、右室拡張末期容量正常比(%RVEDV)は51.8±19.5%であり、右室拡張末期圧は8.3±2.9mmHgであった。外科的治療は5例(35.7%)で施行された。内訳は、BTシャント2例、ASD半閉鎖、ASD閉鎖+右室筋切除術、1.5心室修復術、フォンタン手術が各1例であった。フォローアップ中(中央値41.4か月)に、死亡例はなし。1心室または1.5心室修復術、体肺シャントを要した群は%RVEDVが50%以下であった。【考察】IRVHは、フォロー中35.7%に外科的治療を要した。さらに1心室修復や体肺シャントを要する群は、より%RVEDVが低値であることが示唆された。【結論】%RVEDVが50%以下であることは、体肺シャントや1心室修復を要するリスク因子である可能性がある。IRVHの予後規定因子を明らかにするためには、症例数を増やしさらなる検討を行う必要がある。