[II-OR16-03] A cross-sectional study of sleep-disordered breathing in pediatric Fontan patients
Keywords:SDB, 睡眠, フォンタン
【背景】心不全患者における睡眠呼吸障害(SDB)合併は予後不良のリスク因子である。機能的右室が欠如するフォンタン循環では SDB に伴うストレスへの忍容性はさらに不良と考えられるが、小児フォンタン患者の SDBに言及した報告はなく、その詳細は不明である。
【目的】フォンタン術後小児患者における SDB の現状を明らかにする。
【方法】当院に通院中のフォンタン術後患者を対象とし、(1) 患者背景、(2) SDB関連アンケート、(3) 睡眠検査指標(respiratory disturbance index; RDI、睡眠時baseline SpO2、最低SpO2など)、(4) 耳鼻科的所見、(5) 血行動態指標(BNP、mPAPなど)について調査し、解析した。
【結果】症例は45例(男23)、調査時年齢 10(4-19)歳、フォンタン手術後期間6年11か月(7か月-17年2か月)であった。心形態はHLHS 12、SV 10、PAIVS 5、TA 4、その他 14例。内臓錯位 10(22%)、PLE合併 5例(11%)だった。アンケートは全例、睡眠ポリグラフは36例、耳鼻科診察は16例に実施された。いびき症状あり 14例(31%)、睡眠QOL質問紙(OSA-18)高値(≧50点) 5例(11%)、RDI中央値 1.2(0-13.2)で中等症以上のSDB(RDI>5)と判定されたのは6例(17%)であった。耳鼻科的評価で咽頭・口蓋扁桃肥大あり 11例(69%)、顎顔面異常 3例(19%)、鼻粘膜浮腫あり 10例(63%)だった。RDI高値群(>5)とRDI非高値群における各指標はそれぞれBMI-SDS -0.79 vs. -0.25、NYHA class 1.5 vs. 2.0、いびき症状あり 83 vs. 57%、睡眠時baseline SpO2 94 vs. 96%、最低SpO2 86 vs. 89%、BNP 19.3 vs. 11.3pg/mL、mPAP 10.5 vs. 9.5mmHg、mSVCP 11.0 vs. 10.5mmHg、心室EDP 6.0 vs. 6.5mmHgであった。β遮断薬使用83 vs. 30%(p<.05)、肺血管拡張薬使用100 vs. 53%(p<.05)であった。
【結語】フォンタン術後小児患者は一定の割合でSDBを合併することが明らかになった。SDB合併患者は高率にいびき症状を伴い、より濃厚な内科治療が行われる傾向にある。
【目的】フォンタン術後小児患者における SDB の現状を明らかにする。
【方法】当院に通院中のフォンタン術後患者を対象とし、(1) 患者背景、(2) SDB関連アンケート、(3) 睡眠検査指標(respiratory disturbance index; RDI、睡眠時baseline SpO2、最低SpO2など)、(4) 耳鼻科的所見、(5) 血行動態指標(BNP、mPAPなど)について調査し、解析した。
【結果】症例は45例(男23)、調査時年齢 10(4-19)歳、フォンタン手術後期間6年11か月(7か月-17年2か月)であった。心形態はHLHS 12、SV 10、PAIVS 5、TA 4、その他 14例。内臓錯位 10(22%)、PLE合併 5例(11%)だった。アンケートは全例、睡眠ポリグラフは36例、耳鼻科診察は16例に実施された。いびき症状あり 14例(31%)、睡眠QOL質問紙(OSA-18)高値(≧50点) 5例(11%)、RDI中央値 1.2(0-13.2)で中等症以上のSDB(RDI>5)と判定されたのは6例(17%)であった。耳鼻科的評価で咽頭・口蓋扁桃肥大あり 11例(69%)、顎顔面異常 3例(19%)、鼻粘膜浮腫あり 10例(63%)だった。RDI高値群(>5)とRDI非高値群における各指標はそれぞれBMI-SDS -0.79 vs. -0.25、NYHA class 1.5 vs. 2.0、いびき症状あり 83 vs. 57%、睡眠時baseline SpO2 94 vs. 96%、最低SpO2 86 vs. 89%、BNP 19.3 vs. 11.3pg/mL、mPAP 10.5 vs. 9.5mmHg、mSVCP 11.0 vs. 10.5mmHg、心室EDP 6.0 vs. 6.5mmHgであった。β遮断薬使用83 vs. 30%(p<.05)、肺血管拡張薬使用100 vs. 53%(p<.05)であった。
【結語】フォンタン術後小児患者は一定の割合でSDBを合併することが明らかになった。SDB合併患者は高率にいびき症状を伴い、より濃厚な内科治療が行われる傾向にある。