[II-P02-3-05] Two cases of stent occlusion after change of drug management
Keywords:stent, ワルファリン, シロリムス
【症例1;総肺静脈還流異常術後, 両側肺静脈stent留置】2歳男児.出生後のチアノーゼを機に診断され,日齢4に心内修復術を実施.月齢6で肺静脈狭窄を発症し,心房中隔開窓および両側肺静脈stent留置の手術を実施した.Stentは左右とも®Express LD 8.0*20mmを挿入長を調整して留置した(右5mm・左7mm).術後はワルファリン・アスピリンに加え,シロリムス内服で加療し経過は良好だった.しかし術後1年7か月時に易感染性のためシロリムス内服を中止し,術後2年時に左肺静脈stentは完全閉塞した.【症例2; PA-VSD術後,左肺動脈狭窄へのstent留置】11歳男児.出生後のチアノーゼでPAVSD, MAPCAと診断され,Uniforcalization+BT shunt後に2歳時にRastelli手術を実施した.術後から左肺動脈狭窄があり,計6回のBallon血管形成術も無効で,9歳時の手術で左肺動脈2本にstent留置を施行した(®Express SD 4.0*20mmを2本).術後はワルファリンとアスピリン内服で管理した.術後6か月でアスピリン単剤へ変更し,術後7か月の時点でstent 1本が完全閉塞し,ワルファリンを再開した.【考案】2例とも薬剤管理を緩めた直後にstent閉塞をきたした.肺静脈Stent留置の例は狭窄予防にシロリムスは有効であったと考えられ,頻回の感染が問題ではあったが継続すべきだったと考えられた.肺動脈stent留置の例はより長期の抗凝固療法継続が必要だったと思われる.【結語】Stent留置例は薬剤管理変更による閉塞のリスクを認識し,きめ細かなカテーテル検査・Balloon拡張を含めた管理が必要と考えられた.Stent留置例の適切な管理についての情報は多くはなく,今後も更なる症例の蓄積が必要である.