The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Poster (Subdiscipline)

専門領域別 » Biomechanics

バイオメカニクス ポスター発表

[05 バーポー17] バスケットボール競技のシュート動作における上肢の筋活動

〇Koichiro Ichitani1,2, Kazutaka Murata2, Masato Maeda2 (1.Osaka Electro-Communication University, 2.Kobe University)

バスケットボール競技におけるシュート動作時の上肢に着目し、男女の競技選手それぞれ6名の計12名の被験者に対して、3ポイントラインより、被験者が競技において用いているワンハンドシュートもしくはボースハンドシュートを行わせ、シュート動作の出力方向であるボールの投射方向と筋の放電様相の関係を明らかにし、シュートの指導に際しての基礎的資料を得ることを目的とした。ワンハンドシュートおよびボースハンドシュートにおけるシュート動作の出力方向は、肩関節と手関節を結ぶ方向(a)と上腕と平行な方向(f)の範囲(a-f方向)でシュートがなされる場合と肩関節と手関節を結ぶ方向(a)と肘関節と手関節を結ぶ方向(b)の範囲(a-b方向)でシュートがなされる場合の2つのタイプに分けられた。a-f方向におけるシュートにおいては、肩関節の拮抗一関節筋である三角筋前部と三角筋後部の筋活動が出力方向のちがいで、三角筋前部を主体とする放電、三角筋後部を主体とする放電、三角筋前部と三角筋後部による放電と放電様相が異なるパターンを示していた。a-b方向におけるシュートにおいては、肩関節と肘関節の拮抗二関節筋である上腕二頭筋長頭と上腕三頭筋長頭の筋活動が出力方向のちがいで、上腕二頭筋長頭を主体とする放電、上腕三頭筋長頭を主体とする放電、上腕二頭筋長頭と上腕三頭筋長頭による放電と放電様相が異なるパターンを示していた。これらのことより、シュートの出力方向によってパフォーマンスに関与する筋が異なり、それぞれの出力方向内においても拮抗筋の活動レベルが変化することが明らかとなった。バスケットボール競技におけるシュートの指導に際して、シュート時の出力方向のタイプ別に分類し、それぞれの出力方向のタイプに応じた指導などボールの軌跡による評価から技術力向上のアプローチを行う指導の導入が可能となるものと提言する。