ご挨拶
第72回大会開催のご挨拶
日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会
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創立72年を誇る日本体育学会は、2021年度より「日本体育・スポーツ・健康学会」へと学会名を変更し、これまでと同様に学理や学術的成果を追究する純粋な学術団体の性格を維持・発展させていくとともに、これらの研究成果の統合を図ることによって「体育・スポーツ・健康に関わる諸活動を通じた個人の幸福と公平かつ公正な共生社会の実現に寄与する」(定款第3条、目的)こととなりました。この新たなスタートとなる第71回大会は、昨年、筑波大学を主管校として開催されましたが、残念ながら新型コロナ禍により、同時双方型オンラインの形式をとらざるをえませんでした。
第72回大会の主管校である順天堂大学では、現在のところ、予断を許さない状況ではありますが、2022年8月31日~9月2日の3日間、通常の対面開催を基本として(一部オンライン配信を取り入れながら)開催する予定でおります。
順天堂大学は1838年に開かれた医学塾を源に、「仁」と「不断前進」の精神をもとに歩みを続け、現在は6学部3研究科6附属病院を持つ健康総合大学・大学院大学です。
病む人の心身を癒す医学のみならず、病まない健康な心身を作るための体育学の重要性に目を向け、1951年に体育学部を、また1971年に私立大学として日本で初めて大学院体育学研究科を設置しました。その後、学部・研究科の名称をいち早く「体育学」から「スポーツ健康科学」へと変更し、体育・スポーツ・健康の分野における教育と研究をリードしています。しかし、順天堂大学での学会大会の開催は今回が初めての開催となります。
従来の学会大会は、体育学/スポーツ・健康科学を構成する各専門分科領域(discipline)別の縦割り的な研究発表及びシンポジウム等を中心としたスタイルでしたが、筑波大会からこれを一新して、体育・スポーツ・健康に関わる重要な今日的課題をテーマとして設定し、領域横断的な議論を活発化させることで「社会のための学術」を推進する機会といたしました。具体的には、学会大会を会員の研究成果を統合する場と位置づけ、統合すべき5つの応用領域(「スポーツ文化」「学校保健体育」「生涯スポーツ」「競技スポーツ」「健康福祉」)ごとに各々3つの解決すべき重要な社会的課題を設定し、これに対応したシンポジウムと研究発表を組織化しています。このことによって、テーマ・オリエンテッドな学際的研究を進展させ、学会大会を実践的・応用的な学術知を力強く発信する装置とすることで、スポーツや身体活動を通じた「望ましい社 会」の実現に役立てたいと考えております。
新型コロナウイルスの影響を受け、開催方式の決定にいまだ不明な点はありますが、本会員および関係各位にはこの第72回大会開催へのご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
2022年1月吉日