The 72nd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Theme)

生涯スポーツ研究部会 » 【課題B】 生涯スポーツは・人・地域社会・産業といかに関連するか

生涯スポーツ研究部会【課題B】口頭発表②

Thu. Sep 1, 2022 9:00 AM - 9:47 AM 第7会場 (2号館1階12教室)

Chair: Toshiki Tachi (Shizuoka Sangyo University)

9:16 AM - 9:31 AM

[生涯スポーツ-B-05] 地域高齢者のためのスマートシューズによる健康・見守り支援クラウドシステムの検討(介,測)

e-テキスタイルセンサを用いた歩行能力評価の検討

*Susumu Sato1 (1. Kanazawa Institute of Technology)

発表者は、これまでの地域高齢者に対する転倒予防介入研究において実施した支援が結果的に一部の限られた集団にしか届いていない現状を鑑み、従来の人間ドッグ型(施設通所型)支援からモニタリング型・センサー型支援の必要性を認識した。異分野の専門家同士が長所を持ち寄ることで、これまで様々な学術研究・自治体における健康施策で問題とされてきた「健康支援策をいかにして地域全体・広範囲に展開・浸透させるのか」という課題に対する新しい領域横断的アプローチが可能となった。発表者はe-テキスタイルを利用した歩容センサ内蔵のスマートシューズで計測した日常生活中の歩容(歩き方の特徴)や生活空間(活動範囲など)の情報を、公衆通信網を介してクラウドシステムと連携し、高齢者本人、家族、自治体などが健康・見守り支援に活用できるシステムの構築を試みている。個人データのフィードバックにより行動変容(活動量増加・行動範囲拡大)を促すことで健康増進や認知機能維持、骨粗鬆予防につながる可能性も期待できる。データ蓄積により個人内変動や年代別・性別の目安値なども健康情報として提供できる。同居や遠隔地居住の高齢者家族への情報共有も可能であり、健常な独居高齢者のみならず、認知症高齢者などの安否確認や見守り支援としての利用も期待される。これらのシステム構築には解決すべき課題は多く、センサーから得られる情報をどのように評価・フィードバックするかもその重要な一つである。今回の発表では、本研究で利用するe-テキスタイルセンサーを介して得られる歩行時の時間的変数を主に用いた歩容変数等を利用した歩行能力評価について検討した結果を報告する。