日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題C】 体育・スポーツ健康科学は学校保健体育の進展にいかに貢献できるか

学校保健体育研究部会【課題C】口頭発表⑤

2022年9月1日(木) 15:30 〜 16:33 第10会場 (2号館4階45教室)

座長:春日 晃章(岐阜大学)

16:02 〜 16:17

[学校保健体育-C-19] ACPにおける運動遊びの種目別定量的評価(測)

身体活動量の観点から

*塚本 将太1、大坪 健太2,3、春日 晃章4 (1. 岐阜大学大学院、2. 兵庫教育大学大学院、3. 日本学術振興会特別研究員(DC2)、4. 岐阜大学)

[目的]本研究は、日本スポーツ協会が開発し推し進めるACP(アクティブ・チャイルド・プログラム)の各運動遊びの身体活動量を定量的に評価することを目的とした。
[方法]対象者は、G県のG大学に在籍する大学生および大学院生33名(男子18名、女子15名)であった。測定項目は、運動強度、歩数および心拍数とした。運動強度の測定には、3軸加速度計Active Style Pro HJA-750C(オムロンヘルスケア社製)を使用し、10秒毎のMETsを計測した。歩数・心拍数の計測には、腕時計型Wristable GPS SF-850(EPSON社製)を使用した。測定した運動遊びは、日本スポーツ協会が発行するアクティブ・チャイルド・プログラムのガイドブックに掲載されている遊びを中心に11種目を選択した。運動遊びごとの身体活動量の個人差の大小を検討するため、各測定項目において変動係数を算出するとともに、Levene検定を適用し、有意な主効果が認められた場合には、Bonferroniの方法による二群間の等分散性の検定を適用した。また、運動遊びの身体活動量の比較をするため、一元配置分散分析を適用し、有意な主効果が認められた場合、多重比較検定を適用し検討した。
[結果]Levene検定の結果、運動強度および歩数に有意な主効果が認められ、二群間の等分散性の検定の結果、しっぽ取りは他の5つの遊びよりも分散が有意に大きく、ねことねずみは他の6つの遊びよりも有意に小さかった。分析の結果、全ての項目において有意な主効果が認められ、多重比較検定の結果、二人組で行う運動遊びであるあっちとんでぴょんが他の全ての運動遊びよりも有意に高い運動強度を示した。
[結論]運動遊びの活動量特性について、活動量の高と個人差の大小を包括的に捉えることで、学校現場で運動遊びを実施する際の重要な指標になり得ることが考えられた。