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[学校保健体育-C-16] 小学校における放課後運動プログラムの構築・実施とその有効性ならびに課題(教,測,発)
【目的】小学校において、放課後に学外の指導者による運動プログラムを提供し、学外指導者の雇用支援体制の設計ならびにシステムを構築・実施し、その有効性や課題を検証する。【方法】神戸市の公立小学校1校(児童数714名、教員数25名)を対象に、2021年10月〜2022年1月まで、放課後運動プログラムを実施した。実施に先立ち、7月に実施の告知と保護者のニーズ調査を実施し、そのニーズを参考に、月曜から金曜日まで週5回、体育の復習型(5種類)、身体操作系(9種類)、ゲーム型(5種類)のプログラムを作成した。指導には、外部の運動指導者13名があたり、児童167名、のべ512名が参加した。また、塾経営管理サイトを利用し、参加児童の出席管理並びに保護者との連絡に活用した。プログラムの開始の初期ならびに終了期に児童・保護者に質問調査を実施した。【結果・考察】プログラム全体の出席率は83.1%であり、最も高かったのはマット運動(1・2年生)の91.6%、最も低かったのはバスケットボールの73.6%であった。また週別にみると、最も出席率が高かったのは第1週目の93.0%、最も低かったのは12週目の73.8%であった。児童について、運動プログラムへの満足度は肯定的回答が70%を超えており、大半の児童が満足したと回答していた。5-6年生女子は、肯定的回答が35.7%に、不満であるという否定的回答も28.6%みられた。プログラム継続の希望は、3-4年生の男子で85.3%、女子で69.6%と高く、5-6年生では、男子が72.0%、女子が35.7%であった。保護者について、運動プログラムの継続を93.5%が希望した。また、謝金が必要と想定した場合、 1月当たり2000円が30.8% 、1000円が26.4% 、500円と答えたものが14.3%、3000円が13.7% であった。これらの金額を支払ってでも参加したい者は64.1%、無料なら参加したいと答えた割合は32.6%であった。(本研究はスポーツ庁令和3年度武道等指導充実・資質向上支援事業の助成をうけて実施された。)