日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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健康福祉研究部会 » 【課題C】 運動不足(不活動)に伴う心身機能の低下をいかに予防するか

健康福祉研究部会【課題C】口頭発表②

2022年9月1日(木) 15:30 〜 16:33 第1会場 (3号館3階301教室)

座長:岩沼 聡一朗(帝京科学大学)

15:46 〜 16:01

[健康福祉-C-06] 遠隔健康支援のためのダンスプログラムの開発と効果測定(介)

*河野 喬1、森木 吾郎1、房野 真也1、高田 康史1、相川 貴裕1、加地 信幸1 (1. 広島文化学園大学)

現在、自宅等の安全安心な環境下でも身体活動・運動の実施率を維持・向上させるための遠隔健康支援の取り組みが求められている。本研究では、アダプテッド・スポーツの観点を用いて、一人でも安全に行うことができるダンスプログラムを開発し、その効果を測定することを目的とした。 アダプテッド・スポーツへの参加は、身体的健康だけではなく、主観的健康に好影響を及ぼすことが示されており (Muraki et al., 2000; Diaz et al., 2019)、高齢者ないし要介護高齢者に対しても効果があるとされている (Kawano et al., 2020; 2022)。本報告では、特に、転倒防止に配慮したダンス・プログラムを開発し、その実施による短期的影響及び中期的影響を測定・分析した。短期的影響については、実施回前後の気分プロフィール検査、主観的運動強度、及び自律神経バランスを評価した。自律神経バランスは、R-R間隔検査の結果をローレンツプロットによって出力し、副交感神経活動について分析した。中期的影響については、実施期間の初回と最終回の健康関連QOL調査、Berg Balance Scaleを用いて評価を行った。 これらの結果から、アダプテッド・スポーツとしてのダンスプログラムが、高齢者の身体活動・運動の実施率を維持・向上させる遠隔健康支援として、有用であるかどうかが確認できる。