16:18 〜 16:33
[健康福祉-C-08] 精神科リハビリテーションにおける歩行動作改善のための運動プログラムの検討(介)
スクワット動作とジョギング動作を中心としたダンス・プログラムの効果比較
本研究は精神科患者の歩行動作改善に有効で、かつ気分改善効果のあるダンス・プログラムの検討を目的とした。
精神科デイケア通所の患者4名(46.3±11.4歳、病歴23.2±2.8年)を対象として、1期にスクワット動作中心のダンス(スクワット系)、2期にジョギング動作中心のダンス(ジョギング系)を取り入れた運動プログラムを、各期週1回90分×5週実施した。効果測定として、各ダンスの運動強度、各回前後の気分変化(STAI A-state、MCL-s2)、各期間前後の体力・運動能力測定(30秒椅子立ち上がり、ステッピングテスト、10m歩行)を実施した。他に、学生を被験者として筋電図により各ダンスの筋活動を確認した。
各ダンス実施中の%HRRはスクワット系67.9±11.3%、ジョギング系71.6±6.9%で、ジョギング系の方がやや高めであったが有意差はなかった。METsではスクワット系2.4±0.7METs、ジョギング系7.6±0.8METsで、ジョギング系の方が有意に高かった。一方、筋電図ではスクワット系は前脛骨筋やヒラメ筋、外側広筋が大きく反応しており、下肢筋群への刺激が大きいことが確認された。
各回の気分変化では、スクワット系もジョギング系もSTAI状態不安が有意に低減、MCL-s2ポジティブ感情尺度の快感情とリラックス感が有意に向上、不安感が微減していたことから、いずれのダンス・プログラムも気分改善効果が認められた。
体力・運動能力測定の結果、スクワット系は30秒椅子立ち上がりで12.5±3.2%、ステッピングテストで2.6±4.6%の向上傾向が見られた。また、10m歩行の歩幅が3.1±3.3%伸びて歩数が2.9±3.1%減少した。しかし、ジョギング系ではどの測定項目でも改善が見られなかった。患者の歩行動作改善にはスクワット動作中心のダンス・プログラムが有効であることが示唆された。
精神科デイケア通所の患者4名(46.3±11.4歳、病歴23.2±2.8年)を対象として、1期にスクワット動作中心のダンス(スクワット系)、2期にジョギング動作中心のダンス(ジョギング系)を取り入れた運動プログラムを、各期週1回90分×5週実施した。効果測定として、各ダンスの運動強度、各回前後の気分変化(STAI A-state、MCL-s2)、各期間前後の体力・運動能力測定(30秒椅子立ち上がり、ステッピングテスト、10m歩行)を実施した。他に、学生を被験者として筋電図により各ダンスの筋活動を確認した。
各ダンス実施中の%HRRはスクワット系67.9±11.3%、ジョギング系71.6±6.9%で、ジョギング系の方がやや高めであったが有意差はなかった。METsではスクワット系2.4±0.7METs、ジョギング系7.6±0.8METsで、ジョギング系の方が有意に高かった。一方、筋電図ではスクワット系は前脛骨筋やヒラメ筋、外側広筋が大きく反応しており、下肢筋群への刺激が大きいことが確認された。
各回の気分変化では、スクワット系もジョギング系もSTAI状態不安が有意に低減、MCL-s2ポジティブ感情尺度の快感情とリラックス感が有意に向上、不安感が微減していたことから、いずれのダンス・プログラムも気分改善効果が認められた。
体力・運動能力測定の結果、スクワット系は30秒椅子立ち上がりで12.5±3.2%、ステッピングテストで2.6±4.6%の向上傾向が見られた。また、10m歩行の歩幅が3.1±3.3%伸びて歩数が2.9±3.1%減少した。しかし、ジョギング系ではどの測定項目でも改善が見られなかった。患者の歩行動作改善にはスクワット動作中心のダンス・プログラムが有効であることが示唆された。