[健康福祉-SC-2] 高齢者のADLを維持することを狙いとする運動方法の模索
<演者略歴>
1955年福岡県生まれ。中京大院修士修了、医学博士(愛知医大)。名古屋市大、鹿屋体大教授を経て2017年より現職。1989年日本体力医学会学会賞受賞; 2020年運動器の健康・日本協会運動器の健康・日本賞 奨励賞受賞、著書:ウエルビクスの勧め(ナップ)」論文 ほか。
1955年福岡県生まれ。中京大院修士修了、医学博士(愛知医大)。名古屋市大、鹿屋体大教授を経て2017年より現職。1989年日本体力医学会学会賞受賞; 2020年運動器の健康・日本協会運動器の健康・日本賞 奨励賞受賞、著書:ウエルビクスの勧め(ナップ)」論文 ほか。
動かない生活は、人の生理的脆弱性を来たしやすく、我々の調査からは介護老人福祉施設で動かない生活を継続している高齢者における著しい進行性の筋量低下が示された。人は動くことが大切であり、ADLの維持が期待できる。しかし、虚弱になれば動くことを嫌う高齢者も少なくない。このため動機付けや理解を深める丁寧な情報の提示が改めて必要といえる。演者らは2000年から実施してきた地域公民館を拠点とする地域型運動、または家庭型運動との併用は現在でも継続されている。移動が容易な場所に集い、一緒に運動を行う方法は、内発的動機付けをもたらすための方法として効果的である。一方、コロナ感染で「集まる」という方法が選択できずに中止を已む無くとの声が聞かれていた。家庭型(個人)のみやネット配信を使った運動方法も散見されているが、単なる運動紹介では継続が困難というケースも聞く。今日高齢者に対する運動方法のあり方を改めて考える必要があり、その上で指導者の育成が急務といえる。また高齢人口の増加に伴い、自立度の評価を迅速、かつ簡単にできることが介護予防に必要と考えるが、現在取り組む赤外線深度センサーを使った自立度評価の試みも紹介したい。