[09方-レクチャー-1] コーチング学研究の現在
<演者略歴>
日本大学教授、陸上競技跳躍種目のコーチとして活動、日本体育・スポーツ・健康学会代議員・日本コーチング学会理事長・日本スポーツ運動学会理事・日本オリンピック委員会強化スタッフなどを歴任
日本大学教授、陸上競技跳躍種目のコーチとして活動、日本体育・スポーツ・健康学会代議員・日本コーチング学会理事長・日本スポーツ運動学会理事・日本オリンピック委員会強化スタッフなどを歴任
日本コーチング学会では「コーチング学」の学体系に関する数年に及ぶ学会等における議論を経て、2017年に日本でははじめてとなるコーチング学の本格的な一般理論書である『コーチング学への招待』が上梓されたことは周知の通りである。これによってコーチング学の学問領野が整理された。このように学体系は整理されたものの、研究の「中身」について『コーチング学研究』を中心としたコーチング学関連研究を概観してみると、「コーチング学研究に掲載されているバイオメカニクス的な研究」と「バイオメカニクス専門誌に掲載されている論文」では一体何が違うのか、というような「コーチング学らしい論文とは何か」といった課題が浮き彫りになってきた。そこで日本コーチング学会では「コーチング学の研究のあり方」について検討し、『コーチング学研究』の新たな編集方針がまとめられ、『コーチング学研究』第35巻第2号に掲載されるに至った。今回のキーノートレクチャーでは、この『コーチング学研究』の「編集方針の変更」について説明するとともに、まだ積み残されているいくつかの課題を提示し、今後の議論の方向性を提案したい。