3:28 PM - 3:43 PM
[11教-口-08] 教員志望学生の授業づくりにおける動感創発体験が教材解釈の認識に与える影響
【背景と目的】
日本教育大学協会(2004)や中央教育審議会(2012)の答申で指摘されているように、近年の教員養成では「実践的指導力」の養成の必要性が高まっている。実践的指導力の規定は様々であるが、日々の体育授業では、学習課題を達成できず途方に暮れる児童生徒がいることを踏まえれば、体育教員の実践的指導力とは児童生徒の感覚世界に働きかけ、コツやカンなどの「動ける感じ」(動感=キネステーゼ)の発生を促し、「できないことをできるようにさせる」能力、すなわち、発生運動学における促発能力(金子,2002)と解することができると考えられる。
そのように考えた場合、実際の体育授業場面における促発能力(発生運動学的視点)と、体育授業づくりにおける「教材研究」(体育科教育学的視点)は不可分の関係にあることに異論はないであろう。しかし、体育科教育学と発生運動学という両者の学問論的視点を組み合わせた研究は、実践性の意義があると考えられる一方で、研究成果としての蓄積は十分ではない。
このような背景を踏まえ、本研究では、体育科教育学の視点(教材研究・教材解釈)と、発生運動学の視点(動感促発・動感創発)を融合させた共創的研究に取り組み、教員養成の課題解決に寄与することを目的とする。なお、ここでの「教材研究」や「教材解釈」の定義に関しては、岩田(1997)の論に倣うものである。
【方法】
発表者の担当する「中等保健体育科教育法Ⅲ」(3年次)の講義ならびに受講生(約50名)を対象とし、本講義内で器械運動の教材研究について取り上げる。そこで、学生が設定する「アナロゴン」や「場の設定」を学生に実際に体験させ、その際に得られる動感を分析する(動感創発)作業を実施する。そのような動感創発体験を通して、学生の教材研究(教材解釈)に関する認識がどのように変容するかを、学生のアンケート記述分析から明らかにする。結果・考察、結論に関しては当日発表する。
日本教育大学協会(2004)や中央教育審議会(2012)の答申で指摘されているように、近年の教員養成では「実践的指導力」の養成の必要性が高まっている。実践的指導力の規定は様々であるが、日々の体育授業では、学習課題を達成できず途方に暮れる児童生徒がいることを踏まえれば、体育教員の実践的指導力とは児童生徒の感覚世界に働きかけ、コツやカンなどの「動ける感じ」(動感=キネステーゼ)の発生を促し、「できないことをできるようにさせる」能力、すなわち、発生運動学における促発能力(金子,2002)と解することができると考えられる。
そのように考えた場合、実際の体育授業場面における促発能力(発生運動学的視点)と、体育授業づくりにおける「教材研究」(体育科教育学的視点)は不可分の関係にあることに異論はないであろう。しかし、体育科教育学と発生運動学という両者の学問論的視点を組み合わせた研究は、実践性の意義があると考えられる一方で、研究成果としての蓄積は十分ではない。
このような背景を踏まえ、本研究では、体育科教育学の視点(教材研究・教材解釈)と、発生運動学の視点(動感促発・動感創発)を融合させた共創的研究に取り組み、教員養成の課題解決に寄与することを目的とする。なお、ここでの「教材研究」や「教材解釈」の定義に関しては、岩田(1997)の論に倣うものである。
【方法】
発表者の担当する「中等保健体育科教育法Ⅲ」(3年次)の講義ならびに受講生(約50名)を対象とし、本講義内で器械運動の教材研究について取り上げる。そこで、学生が設定する「アナロゴン」や「場の設定」を学生に実際に体験させ、その際に得られる動感を分析する(動感創発)作業を実施する。そのような動感創発体験を通して、学生の教材研究(教材解釈)に関する認識がどのように変容するかを、学生のアンケート記述分析から明らかにする。結果・考察、結論に関しては当日発表する。