日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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ポスター発表(専門領域別)

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体育方法(奇数演題) ポスター発表

2022年9月2日(金) 10:00 〜 11:00 第一体育館バスケ2 (第一体育館バスケ)

[09方-ポ-03] グラウンドサーフェイスの違いがRJパフォーマンスに及ぼす影響

*日置 佑輔1、古橋 侑季2、林 陵平3 (1. 兵庫教育大学大学院、2. 筑波大学大学院、3. 岐阜大学)

【背景・目的】近年、トレーニング現場ではどこでも簡単に下肢の伸張−短縮サイクル (Stretch-shortening cycle:SSC) 遂行能力を測定・評価できることが可能となっている。選手やコーチがトレーニングやアセスメントを行うグラウンドサーフェイスに着目すると、屋外や体育館のフロア、全天候型トラックなど、スポーツ種目によって異なる場合が多い。これを考慮すると、現在日本国内で普及しているマットスイッチなどの測定器具を用いて下肢のSSC遂行能力をアセスメントする際には、使用するグラウンドサーフェイスの状況が測定結果に対して影響を及ぼすことが予想される。そこで本研究では、下肢のSSC遂行能力を測定する際のグラウンドサーフェイスがリバウンドジャンプ (RJ) パフォーマンスへ及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。
【方法】対象者は大学の運動部活動に所属する43名の男性大学生および大学院生であった (年齢, 20.6±1.4歳; 身長, 1.73±0.59 m; 体重, 67.8±6.5 kg)。実験運動は、5回連続して跳躍を行うRJとした。使用するグラウンドサーフェイスは、大学の体育館フロア、大学屋内の研究室 (コンクリート製)、全天候型トラックの3つとした。各条件の順序は対象者ごとにランダムに設定し、各グラウンドサーフェイスにおいてRJを3回ずつ行わせた。マットスイッチ (DKH社製) を用いて、RJ-index、接地時間 (CT)、跳躍高 (JH) を算出し、一要因分散分析を用いて条件間の差を比較した。
【結果】一要因分散分析の結果、RJ-indexにおいては条件に有意な主効果は認められなかった (F = 0.905, p = 0.409)。また、CT (F = 0.795, p = 0.455) およびJH (F = 0.559, p = 0.574) においても、条件に有意な主効果は認められなかった。
【結論】RJに関する全ての変数において、グラウンドサーフェイス条件に有意な主効果が認められないことから、グラウンドサーフェイスの違いはRJパフォーマンスに影響を及ぼさない可能性のあることが示唆された。