The 72nd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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体育方法(奇数演題) ポスター発表

Fri. Sep 2, 2022 10:00 AM - 11:00 AM 第一体育館バスケ2 (第一体育館バスケ)

[09方-ポ-21] ウインドミル投法においてゴムボールと革ボールでは球質が異なるのか?

*Minori Ota1,2, Masumi Yamaguchi2, Dan Mikami3,2 (1. Faculty of Health and Sports Science, Juntendo Univ., 2. Kashino Diverse Brain Research Laboratory, NTT Communication Science Laboratories, 3. Kogakuin Univ.)

ソフトボール競技では、一般的に革製のイエローボール3号球(以下、革ボール)が使用される。しかし、日本に限っては高校生以下のジュニアカテゴリではゴム製のボール3号球(以下、ゴムボール)が使用される。革ボールとゴムボールでサイズや重量に違いはないが、素材が異なるため質感や打球速度、ボールの跳ね方などには違いがある。
 それらの違いの中でも特に投手への影響が指摘されており、多くの指導者たちは、「投手がゴムボールから革ボールに適応するには時間がかかる」や「ゴムボールで良い投球ができることと革ボールで良い投球ができることはイコールではない」などとボールの違いが投球パフォーマンスに影響することを指摘している。また、投手たちもゴムボールから革ボールへ移行する際に、革ボールは「指にかかりにくい」や「力が伝わりにくい」などと訴える場合が多い。国際大会ではジュニアカテゴリでも革ボールが使用されることから、ゴムボール使用による国際的な競技力への影響や、革ボールへの移行がスムーズにできないことによる投球パフォーマンスへのネガティブな影響などが懸念されている。これらの背景を踏まえ、投手のゴムボールから革ボールへの移行をスムーズにするためにも、ゴムボールと革ボールの投球では何が違うのかを明らかにする必要があると考えられる。
 そこで本研究では、ジュニアカテゴリの中学生および高校生の投手を対象に、ゴムボールと革ボールそれぞれをウインドミル投法で投じた際の球速、回転速度、回転軸の向きを評価した。その結果、ゴムボールと革ボールで球速、回転速度、回転軸の向きに顕著な違いは認められなかった。これらの結果を踏まえると、フォームや力発揮などの本研究で評価した項目以外の項目に何らかの違いが生じている可能性がある。