The 72nd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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専門領域別 » 発育発達

発育発達(偶数演題) ポスター発表

Fri. Sep 2, 2022 10:00 AM - 11:00 AM 第一体育館バスケ1 (第一体育館バスケ)

[07発-ポ-04] 男子児童における身長発育とアジリティ能力およびBSSC運動遂行能力の関係

*Noriyuki Shide1, Tomoyasu Okuda1, Noriteru Morita1 (1. Hokkaido University of Education, Iwamizawa Campus)

【背景および目的】
 多様な動きを獲得すべき児童期において、単一の運動様式による評価では、子ども達の運動能力を有効に測定できるとは言えない。当グループでは、多機能な運動能力を評価できる新規テスト「N Challenge」を用い、小学生児童の多面的な運動能力評価を進め、これまでに報告している。また、「動作の切り替えの素早さ」という観点から、リバウンドジャンプによる跳躍時のパワー発揮を評価することの有用性も報告されている。
 本研究は小学生の男子児童を対象に、N Challengeを用いアジリティ能力を評価するとともに、リバウンドジャンプによるBSSC運動遂行能力を評価し、それらの発達をアロメトリー式を用いて検討した。
【方法】
 対象は、札幌市内在住の男子児童187名(1〜6年生)であった。N Challengeでは、光電管測定システムを用いた全長約20mのN字型のコースを設定し、反応時間・スプリント走・ミニハードル走・スラローム走・ターン・総合タイムを計測した。BSSC運動遂行能力の評価では、5回の連続ジャンプを行わせ、接地時間と滞空時間を測定し、RJ指数を算出した。身長とアジリティ能力・BSSC運動遂行能力の各項目との関係におけるアロメトリー式y=bxaを算出した。アロメトリー式は、両辺の対数を取るとlog y=log b + a log xという一次式で表され、この時、身長と各項目の関係が複数の直線で表される場合には、その隣接する直線の交点を変移点とした。
【結果】
 N Challengeにおける反応時間は、137.3cmで変移点が認められ、早い発達段階でのタイムの短縮が認められた。ハードル走・ターン・総合タイムの顕著なタイム短縮は141.7cmまで見られるが、それ以降は収束する傾向が認められた。BSSC運動遂行能力を評価するRJ指数は、128.3cmと147.2cm時点の2つの変移点が出現し、児童期の身長発育の初期と終盤において、顕著な発達が認められることが示された。