The 72nd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Poster (Subdiscipline)

専門領域別 » バイオメカニクス

バイオメカニクス ポスター発表

Fri. Sep 2, 2022 11:30 AM - 1:00 PM 第一体育館バスケ2 (第一体育館バスケ)

[05バ-ポ-08] 卓球トップアスリートが打ち出すサービスの回転

Tリーグにおける計測事例

*Sho Tamaki1 (1. Department of Sports and Health, Faculty of Human Health Sciences, Meio University)

卓球ではボールの回転によって対戦の返球ミスを誘う戦術が多用される。卓球の競技特性を理解する上で、あるいは選手のプレーの特徴を分析する上でボールの回転は極めて重要な情報である。一方で、これまで卓球の試合中のボールの回転に関して得られている情報は少ない。本発表では、Tリーグにおいて計測されたサービスの回転速度および回転軸の分布を報告する。対象試合は2020-2021シーズン、2021-2022シーズンにおける男子選手14人が行うシングルス16試合(831ラリー)、女子選手11人が行うシングルス13試合(751ラリー)であった。試合中の卓球ボールを3〜4台のカメラ(解像度1920×1080、フレームレート150 fps)で撮影し、独自に開発した方法を用いてボールの回転速度および回転軸を計測した。計算された回転軸はサイドライン方向ベクトルおよび鉛直方向ベクトルからなる平面に射影し、さらに上回転、横上回転、横回転、横下回転、下回転の5種類の回転方向に分類した。速度と回転方向の出現頻度について選手毎に計算した結果は次の通りであった:(1)男子選手の回転速度の中央値および四分位範囲は42.8±9.71 rpsであり、出現頻度の高い回転速度は50〜50 rps、40〜45 rps、45〜50 rps、次いで35〜40 rpsの順であった。(2)女子選手の回転速度の中央値と四分位範囲は38.6±11.2 rpsであり、出現頻度の高い回転速度は35〜40 rps、30〜35 rps、40〜45 rps、次いで50〜55 rpsであった。(3)男子選手、女子選手ともに出現率の高い回転方向は横回転、横下回転、下回転、次いで横上回転の順であった。