[03心-ポ-35] コロナ禍における大学体育の意義の検討
新型コロナウイルス感染症の流行がおさまらない中、施設の利用人数や実施できる種目が限られた環境のもと体育実技を対面で実施してきた。本研究では、この制限が設けられた環境において実施する体育実技の意義を明らかにすることを目的に調査を行った。対象は、全14回の講義(テニス・フライングディスク・サッカー・バドミントン・卓球・水泳・バスケットボール等)を受講した大学生218名、このうち同意を得られたのは203名であった。調査は、「あなたにとって体育実技とは何ですか。」という質問に対し自由記述で回答を得た。その結果、171名より回答があった。さらに、受講前後での自主的な運動時間の変化について、受講前よりも受講後の方が増えた学生は40名、減った学生は60名、変化がなかった学生は71名であった。
自由記述で得た回答は、沖ら(2021)の研究をもとに、11のカテゴリーに分類することができた(定期的に運動する機会、健康維持増進・体力向上、楽しい時間を過ごす機会、リフレッシュの機会、コミュニケーションの機会、授業の一環、運動技能・知識習得の場、心身を成長させるための手段、自主的に運動をはじめる機会、自分を見つめ直す機会、生きがい)。さらに、受講後に運動時間が増加した群、減少した群、変化がなった群の3群において、各群のカテゴリーの構成を検討するためコレスポンデンス分析を行った。その結果、特に受講前後で運動時間に変化がなかった群は、体育実技の意義をコミュニケーションやリフレッシュができる機会と捉えてはいるものの、授業で行う強制的で定期的な運動の機会であるとしている学生の特徴が明らかになった。
本研究は、コロナ禍において対面で体育実技を実施した学生を対象にしたという点において、非常に貴重なデータをもとに体育実技の意義を検討できたといえる。
自由記述で得た回答は、沖ら(2021)の研究をもとに、11のカテゴリーに分類することができた(定期的に運動する機会、健康維持増進・体力向上、楽しい時間を過ごす機会、リフレッシュの機会、コミュニケーションの機会、授業の一環、運動技能・知識習得の場、心身を成長させるための手段、自主的に運動をはじめる機会、自分を見つめ直す機会、生きがい)。さらに、受講後に運動時間が増加した群、減少した群、変化がなった群の3群において、各群のカテゴリーの構成を検討するためコレスポンデンス分析を行った。その結果、特に受講前後で運動時間に変化がなかった群は、体育実技の意義をコミュニケーションやリフレッシュができる機会と捉えてはいるものの、授業で行う強制的で定期的な運動の機会であるとしている学生の特徴が明らかになった。
本研究は、コロナ禍において対面で体育実技を実施した学生を対象にしたという点において、非常に貴重なデータをもとに体育実技の意義を検討できたといえる。