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[学校保健体育-A-05] 大学体育授業におけるバドミントン指導法の検討(生)
ロングサービス技術の自己評価尺度について
【緒言】バドミントンの技術のうち、ロングサービス技術は競技力と関係することが指摘されており(佐野、1997)、サービス技術の向上がより良いプレーに繋がると考えられる。本研究は、ロングサービス技術に着目し、技術向上のための自己評価尺度を考案することを目的とした。【方法】調査対象は、A大学およびB大学にてバドミントンの授業を受講した学生66名のうち、調査への協力に同意した58名(男性:32名、女性:25名、無回答:1名)とした。第4回目の授業においてロングサービスのスキルテスト及び動画撮影を実施した。スキルテストは、ロングサービスを5球打ち飛距離に応じた点数を確認するものとし、最高得点は25点とした。スキルテスト中、自身のフォームをスローモーションにて撮影した。学生はスローモーションの動画を振り返り、「構え(4項目)」、「シャトルを離すタイミングとラケットの振り出し(以下「振り出し」と略す、4項目)」、「打点および手首の角度(以下「角度」と略す、5項目)」の計13項目を5件法で回答し、自己評価の総合得点(最高65点)を記録した。【結果】スキルテストと各尺度の関連性を検討するため、ピアソンの積率相関係数を求めた。スキルテストの得点は、構え(p <0.01)、振り出し(p <0.01)、角度(p <0.01)のいずれの尺度とも有意な正の相関関係が認められた。さらに、構えでは「シャトルを持つ腕の方向」、振り出しでは「ラケットのフレームが足元を通過している」、角度では「手首が背屈している」という点が、スキルテストの得点に関連いていた。【結語】学生による自己評価の総合得点はスキルテストの得点と有意な相関関係が認められたことから、本尺度はロングサービス技術の自己評価法として有用であることが示唆された。