[競技スポーツ-SA-3] スポーツ推薦入試の課題
運動部活動の歴史と教育論の視点から
<演者略歴>
筑波大学大学院人間総合科学研究科修了。博士(教育学)。
岐阜経済大学(現在、岐阜協立大学)、宮城教育大学を経て現職。
日本部活動学会会長、日本体育科教育学会理事。
筑波大学大学院人間総合科学研究科修了。博士(教育学)。
岐阜経済大学(現在、岐阜協立大学)、宮城教育大学を経て現職。
日本部活動学会会長、日本体育科教育学会理事。
本シンポジウムで掲げる「トップアスリート養成の拠点としての大学」や「トップアスリートの高等学校から大学への接続」を実現する教育制度がスポーツ推薦入試である。それは、1980年代に国策として大学運動部の強化が進められたことを背景に、各大学において制度化が進み、日本の競技力向上を支えてきた。
しかし、以下に見る3つの点において転換期を迎えている。まず、①競技成績に特化した評価が、勝利至上主義的な部活動運営の原因になってきたことがある(歴史的課題)。次に、②国が示す「大学入学者選抜実施要項」において、これまでの競技成績に特化した選抜を改め、各大学のアドミッションポリシーと関連づけて部活動のプロセスを評価することが求められている(教育制度的課題)。最後に、③競技成績の評価と大学における学びのミスマッチが指摘されており、運動部活動とキャリア形成の関係が問われていることがある(教育内容的課題)。これらの課題をふまえて、本報告では部活動を自治と社交の場として捉える「運動部活動の教育学」の立場から、大学の学びと関連づけたスポーツ推薦入試の在り方と、キャリア形成につなげる部活動の考え方を示したい。
しかし、以下に見る3つの点において転換期を迎えている。まず、①競技成績に特化した評価が、勝利至上主義的な部活動運営の原因になってきたことがある(歴史的課題)。次に、②国が示す「大学入学者選抜実施要項」において、これまでの競技成績に特化した選抜を改め、各大学のアドミッションポリシーと関連づけて部活動のプロセスを評価することが求められている(教育制度的課題)。最後に、③競技成績の評価と大学における学びのミスマッチが指摘されており、運動部活動とキャリア形成の関係が問われていることがある(教育内容的課題)。これらの課題をふまえて、本報告では部活動を自治と社交の場として捉える「運動部活動の教育学」の立場から、大学の学びと関連づけたスポーツ推薦入試の在り方と、キャリア形成につなげる部活動の考え方を示したい。