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[学校保健体育-A-09] 大学体育授業の教育効果に対する認識に影響を及ぼす要因の検討(測)
大学設置基準の見直し (大綱化) により大学の体育授業を必修とする法的根拠が喪失して以降、今後の大学体育がどのようにあるべきかの議論が盛んに行われている。そのなかでは、技能の獲得、体力の向上、運動習慣の獲得、ライフスキルの獲得、社会人基礎力の向上などに言及されていることから、体育授業には様々な教育効果が内包されていると推察される。実際の授業では、これらの教育効果の中から、授業実施者が受講者や授業の特性、取り扱う種目の特性などを踏まえ、授業内で重視する教育効果を選択し授業計画を立案していると考えられる。しかし、これまでに授業実施者がそれぞれの教育効果をどの程度重視しているのか、また、そうした教育効果の認識に影響を及ぼす要因については十分に検討されていない。そこで本研究では、大学体育の授業担当者を対象として、Webアンケートを用いて担当する授業の特性と重視する教育効果に関する調査を実施した。授業実施者の特性に関する項目として、性別、年齢、雇用形態、専門領域、最終学歴、保有資格、担当種目、担当種目における競技経験、授業外における担当種目への取り組みの9項目に回答させた。受講者および授業の特性に関する項目として、学年、学部、授業形態、授業回数、大学による授業方針の明示の5項目に回答させた。教育効果に関しては、技能の獲得、体力の向上、指導能力の向上、運動習慣の形成、ライフスキルの獲得、社会人基礎力の獲得の6項目について重視する程度 (4件法) および具体的な取り組み (自由記述) に回答させた。これまでに得られた結果から、専門体育 (保健体育教員養成) および教養体育に関わらず、技能獲得、ライフスキルおよび社会人基礎力が重視される傾向があり、運動習慣の獲得、体力の向上については重視されにくい傾向があった。本発表では、各要因についてより詳細な結果を報告する。