日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題A】大学体育の授業をいかに良質なものにするか

学校保健体育研究部会【課題A】テーマ別シンポジウム/大学体育の社会的使命とその実現可能性を考える―大学体育の社会的使命をいかに実現させるか―

2023年8月30日(水) 13:50 〜 15:50 RY201 (良心館2階RY201番教室)

コーディネーター:木村 華織(東海学園大学)、今宿 裕(作新学院大学)

[学校保健体育-SA-1] 歴史的変遷から見た大学体育の現在地の総括と社会的使命の実現可能性

*高橋 浩二1 (1. 長崎大学)

<演者略歴>
千葉大学卒、上越教育大学大学院修了、東京学芸大学連合大学院修了[博士(教育学)]。大阪産業大学を経て2013年10月から長崎大学教育学部/人文社会科学域准教授。日本体育・スポーツ哲学会理事、九州地区大学体育連合理事、日本体育・スポーツ・健康学会応用(領域横断)部会学校保健体育研究部会長。
本発表では、1年目のシンポジウム及び研究発表に基づきながら、大学体育の社会的使命とその実現可能性を検討する。シンポジウムでは、これまでの大学教育の制度や大学体育の実践によって積み重ねられてきた知を歴史的変遷から読み直し、現代社会に求められる大学体育のあり方について探究した。その内容はSoTL等を用いた大学体育の知見の集積方法及びその意義、大学教育の目的や授業実践と授業者の研究者としての態度との関係、共通した大学体育の社会的使命の設定についての是非及び高校までの体育・保健体育と生涯スポーツとの繋がりを作る大学体育の意義であった。研究発表では、大学体育における学修者主体の授業への転換に必要な目標設定、オンラインによる体育実技授業の改善方法の提示、オンラインと対面を併用した「主体的な学び」のための工夫点、コロナ禍の大学体育における授業デザイン、大学体育授業におけるアクティブラーニングを取り入れたより深い学びに対する有効性、コロナ禍における大学体育の授業の目標到達度や身体不活動時間とライフスキル等との関連から客観的評価と効果の検証について報告がなされた。以上の総括から未来の大学体育を描き出したい。