10:50 〜 11:04
[学校保健体育-C-03] 男女共習体育の実態と教師がもつ認識について(教)
中学校教師へのアンケート調査から
男女共同参画社会基本法(平成11年)が施行されて以降、益々ジェンダーフリーへの意識が高まっている。学校教育に目を向けると、中学校学習指導要領(平成29年告示)では、性別や障害の有無によらない「共生」の視点を重視した指導内容の改善を図ることが明記された。それに伴い、中学校の学習指導要領解説保健体育編(平成29年告示)では、豊かなスポーツライフの実現、並びにスポーツを通じた共生社会の実現を目指す観点から「原則として男女共習で学習を行うこと」(p 236)と明記され、男女共習による体育授業の実施が求められるようになった。
しかし、実際の中学校現場では男女共習体育への移行があまり進んでおらず、男女関係なく「武道」「ダンス」を選択させている学校が非常に少ないことが明らかになっている(北田、2006)。また、男女が同一の空間・時間内に授業を受けていても、お互いへの関わりが見られない「男女共習の中の男女別習」(佐野、2004)という状況もあり、「男女共習」にも様々な形態があることが考えられる。
そこで本研究では、中学校教師へのアンケート調査を通じ、保健体育の授業における男女共習の実態について把握し、成功裡な男女共習の在り方について考察することを目的とした。その結果、一単位時間の授業において男女共習体育の形態をとっていてもグループ編成は男女別であったり、陸上運動において目標タイムが男女別々に設定されたりしているような事例が見られた。一方で、男女共習だからこそ実現する生徒間の相互作用に言及する教師もおり、授業形態だけでなく学びそのものへの効果がある可能性も示唆された。詳細は発表にて報告する。
しかし、実際の中学校現場では男女共習体育への移行があまり進んでおらず、男女関係なく「武道」「ダンス」を選択させている学校が非常に少ないことが明らかになっている(北田、2006)。また、男女が同一の空間・時間内に授業を受けていても、お互いへの関わりが見られない「男女共習の中の男女別習」(佐野、2004)という状況もあり、「男女共習」にも様々な形態があることが考えられる。
そこで本研究では、中学校教師へのアンケート調査を通じ、保健体育の授業における男女共習の実態について把握し、成功裡な男女共習の在り方について考察することを目的とした。その結果、一単位時間の授業において男女共習体育の形態をとっていてもグループ編成は男女別であったり、陸上運動において目標タイムが男女別々に設定されたりしているような事例が見られた。一方で、男女共習だからこそ実現する生徒間の相互作用に言及する教師もおり、授業形態だけでなく学びそのものへの効果がある可能性も示唆された。詳細は発表にて報告する。