日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題B】保健体育授業をいかに良質なものにするか

学校保健体育研究部会【課題B】口頭発表①

2023年8月30日(水) 10:20 〜 11:19 RY203 (良心館2階RY203番教室)

座長:岩田 英樹(金沢大学)

11:05 〜 11:19

[学校保健体育-B-04] 体育実技と保健の感染症対策の学習を関連づけた単元構成のあり方(教)

学習カードの規律に注目して

*髙田 佳孝1、神谷 拓2 (1. 京都ノートルダム女子大学、2. 関西大学)

従前から学習指導要領において、保健と体育の学習は関連づけて指導することが求められてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症が広がり社会問題化した際に、保健と体育実技を関連づける実践がおこなわれてきたとは言い難い。感染症対策を取り入れた先駆的な授業実践においても、自分たちでつくり上げたコロナ禍の生活様式を、実際の体育実技の中で活かしたり、発展させたりするまでには至らず、体育実技において保健の感染症の学習をどのように活かしていくのかについては、体育科教育学の課題として残されている。保健科教育学においても、感染症対策に関する正しい知識を理解し、体育実技などの学習や生活に活かしていくことが、新型コロナウイルス感染症が収束しつつある現状においても求められている。しかし、保健の授業研究において体育授業との関連性について指摘されることは少なく、実践研究も僅かである。
 そこで本研究は、体育実技と保健の感染症対策の学習を関連づけた単元を構成し、その成果を検証することにした。具体的には、①感染症の予防に関わる保健の学習を、体育実技の単元に組み込み、②教師と児童で感染症を予防するための学習規律をつくる。③学習規律は学習カードに記載し、毎時間、児童に規律が守れたのかのふり返りをさせる。本研究では、この学習カードの分析と、実際の授業時間中の動画の分析を通して、保健の学習が体育実技に活かされているのかを検証する。詳細は当日に報告する。