日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題C】体育・スポーツ健康科学は学校保健体育の進展にいかに貢献できるか

学校保健体育研究部会【課題C】口頭発表⑥

2023年8月31日(木) 13:30 〜 14:29 RY206 (良心館2階RY206番教室)

座長:小椋 優作(中部学院大学短期大学部)

14:15 〜 14:29

[学校保健体育-C-24] Grit特性の高低と運動・勉強に対する自信との関連(測)

中学生を対象として

*冨士本 有希1、塚本 将太1、竹内 花1、春日 晃章2 (1. 岐阜大学大学院、2. 岐阜大学)

本研究は、中学生のGrit特性と運動・勉強に対する自信の程度との関連を検討することを目的とした。 G県の公立中学校に所属する中学生457名(1学年:163名、2学年:137名、3学年:157名)を対象とし、質問紙調査を実施した。Grit特性の評価として、西川ら(2015)が作成した8項目の質問項目から構成される日本語版Short-Grit尺度を使用し、粘り強さの指標となる根気得点、一貫した関心の持続の指標となる一貫性得点を算出した。得られた根気得点および一貫性得点の平均値(M)と標準偏差(SD)から学年ごとに3群(下位群:X<M-1SD、中位群:M-1SD≦X<M+1SD、上位群:M+1SD≦X)に区分し、分析に用いた。運動・勉強に対する自信の程度については5段階(5:できる、4:ややできる、3:どちらでもない、2:ややできない、1:できない)で回答を得た。運動・勉強に対する自信の程度について回答を3段階(3:できる、2:どちらでもなかった、1:できない)に再区分した。 根気得点および一貫性得点の3群を従属変数、性、運動・勉強に対する自信の程度をそれぞれ独立変数とする二元配置分散分析を適用し、有意な主効果が認められた場合には多重比較検定を行った。なお、分析は学年毎で行った。 二元配置分散分析の結果、根気得点3群と運動との間では全ての学年、勉強との間では3学年のみで有意な主効果が認められた。また、一貫性得点3群と運動との間では3学年、勉強との間では1、3学年で有意な主効果が認められた。一方で、根気得点3群および一貫性得点3群と性との間に有意な主効果は認められなかった。 多重比較検定の結果、根気得点3群との間において、運動・勉強ができると回答した生徒において有意な差が見られた。また、一貫性得点3群との間において、運動ができ、勉強ができないと回答した生徒に有意な差が見られた。