[本部企画-S2-3] 大学やスポーツ組織が果たす役割
<演者略歴>
筑波大学体育系教授。社会人を対象にした大学院においてスポーツマネジメント領域を担当している。具体的にはトップアスリートの発掘・育成・強化システムや女性アスリートの課題などについてが研究課題である。
筑波大学体育系教授。社会人を対象にした大学院においてスポーツマネジメント領域を担当している。具体的にはトップアスリートの発掘・育成・強化システムや女性アスリートの課題などについてが研究課題である。
少子化や中学校、高等学校教員の多忙化が深刻化している背景などから、国は運動部活動の地域以降を段階的に進めていくことを決めた。現在、それぞれの地域では、地域の特性を考慮しながら実行への可能性を模索している。ここでは主に、地域移行に伴って必要となる人材の確保について検討したい。体育系の学部等を有していない大学であっても高い競技レベルで活動する運動部を有しているところは多い。また、競技団体は指導者として活動できる人間が登録(登録していなくても潜在的に存在し、発掘できる可能性がある)している。生徒を指導するにあたっては専門的な競技技術のみならず、安全への配慮や技術レベルに応じた適切な指導法などの知識を有していることが必要になる。各地域が大学やスポーツ組織と連携、協働し、人材発掘、養成を実施していくことが望まれる。また、女性活用のあり方も模索していく必要があるだろう。学生時代等に競技経験があるものの、出産、育児によってスポーツから離れてしまった女性は少なくない。地域移行の課題の一つである人材の確保について様々な可能性を論じてみたい。