日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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競技スポーツ研究部会 » 【課題C】ハイパフォーマンススポーツ(トップレベルの競技スポーツ)におけるトレーニングをいかに効果的に行うか

競技スポーツ研究部会【課題C】口頭発表⑤

2023年8月31日(木) 09:00 〜 09:59 RY103 (良心館1階RY103番教室)

座長:吉村 真美(豊田工業大学)

09:00 〜 09:14

[競技スポーツ-C-17] 陸上競技女子跳躍競技者の準備期と試合期におけるSSC遂行能力の変化(測,方)

*中川 未加子1、吉田 孝久1 (1. 日本女子体育大学)

【背景】陸上競技における跳躍種目の踏切動作は、約0.1~0.2秒と極めて短時間内に大きな力を発揮している。このような特性から優れたパフォーマンス発揮のための重要な体力因子として、伸長-短縮サイクル(stretch shortening cycle)運動の遂行能力が挙げられる。このSSC遂行能力は接地時間と跳躍高から求められるリバウンドジャンプ指数(RJ-index)によって評価できる。試合期にむけたトレーニングにより、競技者のSSC遂行能力は高められていくと考えられる。そこで、本研究はRJ-indexを用いて準備期と試合期のSSC遂行能力を把握することで、トレーニング計画の振り返りを行い、試合期後半へむけたトレーニング計画への指標を得ようとするものである。【方法】対象は陸上競技跳躍種目を専門とする女子競技者17名(走高跳:6名、走幅跳:6名、三段跳:2名、棒高跳:3名)。準備期(1月)と試合期(5月)に測定を実施した。試技は十分なウォーミングアップを行った後に、マットスイッチ上で腕の振り込み動作を用いた5回連続ジャンプを行わせた。試技が失敗した場合は再度測定を行い、最もRJ-indexが高い跳躍を分析対象とした。分析項目は跳躍高、接地時間、RJ-indexとし、準備期(1月)と試合期(5月)の結果を比較した。差の分析には対応のあるt検定を用いて、危険率5%未満を有意水準とした。【結果】準備期の跳躍高は37.88±5.35㎝、接地時間は0.16±0.02sec、RJ-indexは2.39±0.49であった。試合期中の跳躍高は41.41±4.15㎝、接地時間は0.15±0.01sec、RJ-indexは2.81±0.37であった。いずれも準備期より試合期の方が高い値を示した。接地時間において、有意な差が認められた(p<0.05)。