日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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競技スポーツ研究部会 » 【課題C】ハイパフォーマンススポーツ(トップレベルの競技スポーツ)におけるトレーニングをいかに効果的に行うか

競技スポーツ研究部会【課題C】口頭発表⑤

2023年8月31日(木) 09:00 〜 09:59 RY103 (良心館1階RY103番教室)

座長:吉村 真美(豊田工業大学)

09:15 〜 09:29

[競技スポーツ-C-18] Velocity Loss Cut off(VLC)法を用いたレジスタンスエクササイズにおける負荷および休息時間の違いが各セットの挙上速度に及ぼす影響(生)

*内野 公平1、菊池 さやか1、齋藤 未花1、望月 佑季奈1、本間 洋樹1、菊池 直樹1 (1. 日本体育大学)

【背景】Velocity Loss Cut off(VLC)法は、挙上速度の低下に基づきセット中の回数を規定する方法である。特にパワー向上を目的とした場合、速度閾値10%(VLC10)が有効であることが近年のレビューによって明らかにされている(Weakley et al 2020)。一方、VLC法ではセット内の初速からの低下を基準に回数を設定しているが、各セットの挙上速度は負荷や休息時間により大きく異なることが問題となる。 【目的】本研究の目的は、VLC法を用いたレジスタンスエクササイズにおける負荷および休息時間の違いが各セットの挙上速度に及ぼす影響を検討することである。 【方法】対象者は成人5名(男性4名、女性1名)とし、クロスオーバーデザインで行った。 エクササイズはスミスマシンを用いたパラレルスクワットとして、最大挙上重量(1RM)を測定後、85%1RMセット間休息3分または5分(85%3分、85%5分)、70%1RMセット間休息3分または5分(70%3分、70%5分)で4セット行った。各セットは速度が10% 低下した時点で終了とし(VLC10)、エクササイズ中の平均速度(MV)を測定した。 【結果】1セット目の最大速度(PV)は85%1RM:0.53±0.04m/s、70%1RM:0.63±0.05m/sであった。しかし、4セット目のPVは1セット目より70%3分:-4.8%、70%5分:-3.4%、85%3分:-8.0%、85%5分:-7.6%減少した。また、1セット目におけるPVからVLC10の速度閾値を下回った反復回数は、全体の回数に対して、70%3分:43%、70%5分:30%、85%3分:45%、85%5分:46%であった。 【結論】70%1RMより85%1RMで最大速度の減少が大きかった。また、70%1RMでは、3分に対し5分の休息時間でより速い速度を維持した。