[学校保健体育-SB-2] Teachers who can facilitate and guide their students create sports
<演者略歴>
1989年より、茨城県公立小学校及び中学校に22年間勤務。2011年より茨城県教育庁保健体育課指導主事として2年間教育行政に携わり、2013年より現職。日本体育科教育学会常任理事、小学校体育(運動領域)指導の手引(スポーツ庁)作成協力者。
1989年より、茨城県公立小学校及び中学校に22年間勤務。2011年より茨城県教育庁保健体育課指導主事として2年間教育行政に携わり、2013年より現職。日本体育科教育学会常任理事、小学校体育(運動領域)指導の手引(スポーツ庁)作成協力者。
予測困難な時代を生きる子どもたちが豊かなスポーツライフを実現するためには、柔軟な考えを持ち、その場や多様な集団に合わせて、スポーツを「創る」力が求められる。演者は現在、教員養成に携わり、保健体育科の指導法において模擬授業を実施している。その過程において、学生の一つの大きな特徴として挙げられるのが、自身の受けてきた授業と部活動での運動経験による、練習を積み重ねて試合に向かうような授業観である。また既成の公式ルールや固定観念にとらわれ、柔軟に運動教材やルールを工夫するといった考え方が出来ない面も見られる。しかし、実際の学校現場においては、運動の技能やスポーツへの興味関心に大きな差が生じている子どもはもちろんのこと、障害のある子どもや外国籍の子ども等が所属する多様な集団に対しての指導に直面することになる。そういった場で、子どもたちの実態に合わせて取り上げる教材や手立てを変えていく、子どもに工夫するポイントを提示して運動の行い方を考えさせるといった、柔軟な対応力が資質能力として必要であると考える。それを身に付けるためには、教科指導の専門性のみならず、自己の視野を広げる多様な経験が必要であり、本シンポジウムではその事例をもとに考えを述べていく。