日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題B】保健体育授業をいかに良質なものにするか

学校保健体育研究部会【課題B】口頭発表⑥

2023年8月31日(木) 09:00 〜 09:59 RY204 (良心館2階RY204番教室)

座長:伊佐野 龍司(日本大学)

09:45 〜 09:59

[学校保健体育-B-24] 高等学校スポーツ科第1学年におけるストレングストレーナーが行う授業の学習効果について(教)

*山口 裕士1,2、笠次 良爾3 (1. 奈良教育大学教職大学院、2. 横浜市立横浜商業高校、3. 奈良教育大学)

これまでに高等学校のスポーツ科における研究は、中村(2020)、千代ら(2013)などによって行われているが、これらの研究では、高等学校のスポーツ科における授業の課題の一つとして、「専門家との連携」があげられてきた。従って、教員以外の専門家が常駐して、高等学校のスポーツ科に所属する生徒に対して、授業を行った場合の学習効果について検討することは重要である。Y高等学校では、「スポーツマネジメント科」が設けられ、ストレングストレーナー(NSCA-CSCS有資格者)が常駐し、「スポーツ科学」の授業を3年間のカリキュラムを組んで行っている。そこで、Y高等学校での「スポーツ科学」の授業実践について事例的に取り上げ、その学習効果について検討することを本研究の目的とした。 Y高等学校スポーツマネジメント科に所属する第1学年の生徒39名(男子30名、女子9名)のうちアンケートに回答した38名を対象とした。対象は全員が運動部活動に所属もしくは、外部団体でスポーツを選手として行っていた。スポーツ科学の授業は、「講義」と「実技」の2時間連続の授業であり、1年生の2学期には計18時間の授業を行った。「講義」では、筋の収縮様式や各関節の機能解剖などの学習を行い、「実技」では、スクワットやベンチプレスなどの基本的なエクササイズのフォームの習得を行った。なお、授業はストレングストレーナーと教員とのティームティーチング方式で行った。 スポーツ科学の授業では、「スポーツを効果的・効率的にかつ安全に行うために学習に主体的に取り組むこと」が科目の目標及び到達目標として設定されている。そのため、生徒が、スポーツ科学1の授業を通して学んだことを自身の実践(競技)に結びつけることができているかという側面から効果検証を行った。方法は、2学期の終了時にアンケート調査を実施した。詳細の授業実践と結果と考察については当日発表する。