体育社会学／口頭発表①

[02社-口-03] ユース年代における全国競技大会の現代的展開

*中澤 篤史¹、小野 雄大² (1. 早稲田大学、2. 順天堂大学)

発表者らは、日本のユーススポーツおよび学校運動部活動が歴史的にどのように形成され、拡大してきたのか、そして現在においてどのように維持されているのかを社会学の立場から探究している。本発表の目的は、その一環として、運動部活動や地域・民間クラブを含めたユース年代の全国競技大会が近年どのように開催されているかを、各種資料を用いて実証的に明らかにすることである。
　運動部活動やユーススポーツを対象にした研究は多いが、意外なことに、その中心的なイベントであるはずの競技大会の開催状況や歴史的変遷は十分に検討されてこなかった。そこで発表者らは、競技システムの頂点として全国レベルで開催される競技大会に注目し、継続的な調査研究を積み重ねてきた。一昨年度の本学会大会では、戦後から2001年度までの中学生・高校生年代の全国競技大会の展開を明らかにし、その内容を論文化した（中澤・星野、2022）。それを引き継いで本発表では、現在に到るまでの動向を分析し、ユース年代における全国競技大会の現代的展開について考察したい。