日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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体育社会学/口頭発表④

2023年9月1日(金) 15:02 〜 15:53 RY304 (良心館3階RY304番教室)

座長:植田 俊(東海大学)

15:02 〜 15:27

[02社-口-08] 日本の都市型マラソンのチャリティーランナー制度についての一考察

東京マラソンと大阪マラソンを中心に

*清水 泰生1 (1. 同志社大学)

日本で、本格的な大型都市型マラソン東京マラソンが、2007年に始まった。そして、それ以降、第一次ランニングブームと違った女性を中心とした第二次ランニングブームが起こった。  
 そして、2010年代に入りエリートと市民ランナーが一緒に走る大会が急激に増えた。それと同時にいろいろなエントリー、参加方法ができた。エントリー、参加の方法にチャリティーランナー等で走るという制度が2012年以降多く見られるようになった。
 本研究で、日本陸連公認のマラソンの参加者の多い東京マラソン、大阪マラソンに焦点を当て両者のチャリティー、チャリティーランナーの理念、構造の相違点を考察した。
 考察資料は東京マラソン、大阪マラソンのHPのチャリテイーコーナー、新聞、雑誌等のメディア等である。東京マラソンが創始に当たって参考にした海外のマラソンNYCマラソン、大阪マラソンが参考にした海外のマラソンロンドンマラソンについても参考にした。
 ごく大まかな結果は次の通りである。東京マラソンはランナー全員にチャリティーを課さないが、大阪マラソンはチャリティーランナーでなくても少額だが課す。東京マラソンと大阪マラソンにチャリ―ランナーのチャリティーのノルマの金額、募金(入金)の仕方、募金(入金)する人等が違う。そのことが、大会に対してランナーおよび一般の人々の印象、ランナー及び一般の人々にスポーツチャリティ―に対しての認識、想いに影響を与えると言えよう。
 そして、東京マラソン、大阪マラソンでチャリティーに関する新聞等のメディアの取り上げ方も違う。そのことについても言及したい。