15:10 〜 15:25
[10保-口-05] 高強度運動直後におけるグレープフルーツ精油の匂い刺激がストレスホルモンに及ぼす影響
【背景】アスリートは運動やトレーニング等のストレッサーに日々さらされている。アスリートにとって身体的・精神的ストレスおよび疲労からいかに素早く回復し、蓄積された慢性的な疲労を効率よく取り除くことがパフォーマンスの向上につながる。ストレスを評価する生理学指標としてコルチゾールがあるが、運動強度に依存して分泌量が増加することが報告されている。運動後にコルチゾール濃度を下げることができたのならば、アスリートが受けるストレスを軽減することができると考える。ストレスを軽減する方法としてアロマセラピーがある。アロマセラピーは精油を用いてその香りを楽しんだり、ストレスの解消などを目的に行われる。グレープフルーツ精油にはリフレッシュメント効果があると報告されており、ストレス解消に有効な手立てと言える。以上のことから、グレープフルーツ精油の匂い刺激が高強度運動直後のコルチゾールを下げ、ストレスを軽減する可能性が期待される。
【目的】高強度運動直後におけるグレープフルーツ精油の匂い刺激がストレスホルモンに及ぼす影響について明らかにすること。
【方法】健常な男子大学生9名を対象にした。自転車エルゴメーターを用いて30分間の高強度運動を行った後、座位の状態で、グレープフルーツ精油吸引と安静の2試行をランダムに15分間行った。測定項目は血中乳酸値、唾液中コルチゾール値、疲労感Visual analogue scores(VAS)とした。
【結果】血中乳酸値は運動前と比較して運動後は有意に高値を示した。唾液中コルチゾールはグレープフルーツ精油を用いた試行において、運動回復時が運動前に比べて有意に高値を示した。疲労感VASは運動前と比較して運動後と回復時で有意に高値を示した。
【結論】グレープフルーツ精油の香りは高強度運動後の疲労感を軽減させず、リフレッシュメント効果を発揮しない可能性が示唆された。
【目的】高強度運動直後におけるグレープフルーツ精油の匂い刺激がストレスホルモンに及ぼす影響について明らかにすること。
【方法】健常な男子大学生9名を対象にした。自転車エルゴメーターを用いて30分間の高強度運動を行った後、座位の状態で、グレープフルーツ精油吸引と安静の2試行をランダムに15分間行った。測定項目は血中乳酸値、唾液中コルチゾール値、疲労感Visual analogue scores(VAS)とした。
【結果】血中乳酸値は運動前と比較して運動後は有意に高値を示した。唾液中コルチゾールはグレープフルーツ精油を用いた試行において、運動回復時が運動前に比べて有意に高値を示した。疲労感VASは運動前と比較して運動後と回復時で有意に高値を示した。
【結論】グレープフルーツ精油の香りは高強度運動後の疲労感を軽減させず、リフレッシュメント効果を発揮しない可能性が示唆された。