[05バ-レクチャー-1] 3次元動作計測
DLT法、NLT法、全天球カメラを用いた手法
<演者略歴>
立命館大学スポーツ建康科学部 教授
1996年東京大学教養学部卒業. 1998年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了. 2001年アリゾナ州立大学学際的博士課程修了(Ph.D.). 株式会社日立製作所中央研究所、理化学研究所、ボストン大学、英国アバディーン大学、神戸大学等を経て 2014年4月より現職.
立命館大学スポーツ建康科学部 教授
1996年東京大学教養学部卒業. 1998年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了. 2001年アリゾナ州立大学学際的博士課程修了(Ph.D.). 株式会社日立製作所中央研究所、理化学研究所、ボストン大学、英国アバディーン大学、神戸大学等を経て 2014年4月より現職.
動作解析はバイオメカニクスにおける最も重要な手法の一つである。動作解析の前提として、多くの場合で身体のランドマークとなる点の座標値が必要になる。これにはカメラを用いた光学式の手法が長らく使われて来ている。近年ではウェアラブルな慣性センサを用いた計測システム等も用いられているが、光学式システムの重要性は依然として高い。3次元の座標データを取得する光学式の手法としてDLT法・NLT法の二つが広く用いられている。DLT法ではキャリブレーションの際に座標値が既知のコントロールポイントを用いる。NLT法ではキャリブレーションの際に座標値が未知のコントロールポイントを用いる。これらの手法は3次元計測のスタンダードであるといえる。一方でDLT法・NLT法のいずれも通常のカメラの構造と透視投影モデルに立脚しているため、カメラの画角が限られる、対象物の近くにカメラを設置することが困難である、といった難点を有している。このたび画角の非常に広い全天球カメラを用いて、DLT法・NLT法と同等の精度で3次元座標値を取得する手法を開発した。本講演ではこれらの手法の考え方を、DLT法・NLT法と比較しながら解説する。