日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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キーノートレクチャー

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体育心理学/キーノートレクチャー1/個人運動スキルから対人運動スキルへ―複雑さに潜む規則性を求めて―

2023年9月1日(金) 13:00 〜 14:00 RY107 (良心館1階RY107番教室)

司会:木島 章文(山梨大学)

[03心-レクチャー-1] 個人運動スキルから対人運動スキルへ

複雑さに潜む規則性を求めて

*山本 裕二1 (1. 新潟医療福祉大学)

<演者略歴>
2023年3月 名古屋大学定年退職・名古屋大学名誉教授
2023年4月 新潟医療福祉大学社会福祉学部心理健康学科開設準備室長
運動スキルの制御や学習に関する研究は,脳というシステムによる情報処理過程として理解することによって,環境への窓が開いている開放スキルと,窓を閉じている閉鎖スキルに分類されてきた.しかし開放スキルにおける環境は,運動主体から見た操作対象としての環境であるため,個人運動スキルのみを射程にしていたと言える.他方,二者以上を一つのシステムとして捉えると,運動主体(要素)間の関係を記述でき,他者との関係をどうするか,すなわち「駆け引き」や「協調」を対人運動スキルとして定義できる可能性がある.本キーノートでは,これまでに演者らが行ってきた研究の概要を説明しながら,個人運動スキルから対人運動スキルへと研究を拡張してきた経緯や背景を紹介する予定である.紹介する研究の多くは,力学系理論に基づくものであるが,運動スキルの研究に力学系理論を援用する面白さや可能性について述べたい.