日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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測定評価/口頭発表②

2023年9月1日(金) 10:45 〜 11:44 RY204 (良心館2階RY204番教室)

座長:角田 憲治(山口県立大学)

11:00 〜 11:14

[08測-口-06] 大学生におけるストレッチングの認識度および指導経験の有無と体力テストとの関連について

*髙橋 亮輔1 (1. 日本大学)

本研究は、理系学部の所属する大学1年生152名(男子121名、女子31名)を対象にストレッチングの認識度、ストレッチに関する指導経験の有無、また、ストレッチの実践による正しい伸張部位の確認を行い、体力テストの結果との関連を調査することを目的とした。被験者に対して、本研究の趣旨を口頭で説明し、署名にて参加の同意を得た。ストレッチングの認識度および指導経験の有無は、質問紙を用いて調査を行った。体力テストは、握力、背筋力、垂直跳び、立位体前屈、反復横跳びのデータを用いた。ストレッチングの認識度は、自由記述により回答をさせ、KH-Coderを用いて共起ネットワークを作成した。ストレッチングの認識度、指導経験の有無を目的変数とし、体力テストの測定値および正しい伸張部位の数を説明変数とし、Mann-Whitney検定およびロジスティック回帰分析を実施した。なお、ロジスティック回帰分析の際、握力と背筋力に相関関係が見られたことから、多重共線性を避けるため、説明変数から背筋力を除外した。本研究の結果、ストレッチングを「筋を伸ばす」と認識している被験者が少ない傾向が見られた。ストレッチングの認識度を目的変数としたMann-Whitney検定では、いずれの項目でも有意な差は認められなかった。一方、指導経験の有無を目的変数とした分析では、男子で指導有りと回答した被験者の握力・背筋力・立位体前屈の測定値が有意に高値であった。ロジスティック回帰分析では、指導経験が有ると握力・立位体前屈の測定値が高くなることが認められた。ストレッチングの正しい認識と体力テストの関連は見られなかったが、ストレッチングの指導経験が有ると筋力や柔軟性が高値であった点について、今回の母集団に偶然見られた結果であるのか、また、指導経験の有無が何らかの影響を及ぼしているのか、今後更に追究することを課題としたい。