日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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ポスター発表(専門領域別)

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体育方法(奇数演題)/ポスター発表

2023年9月1日(金) 13:00 〜 14:00 RY452 (良心館4階RY452番教室)

[09方-ポ-61] リバウンドジャンプテストにおける測定値と予測値の関係

*図子 あまね1、図子 浩太佑2、吉田 拓矢1 (1. 国立スポーツ科学センター、2. 滋賀大学)


下肢伸張-短縮サイクル(SSC)能力のトレーニングや評価に広く利用されているリバウンドジャンプ(RJ)は、マットスイッチなどを用いることで測定値(RJ指数、跳躍高、接地時間)を即座にフィードバックすることができる。これまで、多くのスポーツで競技レベルの高いアスリートほど自分自身の運動や競技のパフォーマンスを正確に評価できることが示されていることから、RJによる下肢SSC能力のアセスメントにおいても、測定値の優劣による客観的評価だけではなくアスリートが感じた主観的評価(予測値)と測定値のギャップが重要な指標になると考えられる。加えて、各種運動の測定値と主観的努力度などの対応が異なることから、RJの跳躍高と接地時間についても、予測値の誤差が異なる可能性がある。そこで本研究では、RJの測定値と予測値の関係性や差を検討し、RJによる下肢SSC能力の多面的なアセスメントに利用できる知見を得ることを目的とした。大学運動部女子選手16名(RJ指数の平均値を基に上位群8名と下位群8名に分類)を対象にRJを実施し、RJ指数、跳躍高、接地時間を算出した。RJは成功試技を3回以上行い、1回目の実施後に対象者へ各測定値をフィードバックし、2回目以降の実施後にRJ指数、跳躍高、接地時間の予測値を口頭で確認した。なお、2回目以降の最もRJ指数の測定値が高い試技を分析した。その結果、RJ指数と跳躍高の予測値の誤差との間に有意な相関関係が認められた。また、上位群は下位群よりも跳躍高の予測値の誤差が有意に低かった。一方、接地時間は誤差との関係性や群間による有意差は認められなかった。以上のことから、RJの接地時間の予測の正確性にはRJ指数の優劣が関係しないことに対して、RJ指数が高い選手は跳躍高をより正確に予測できることが示唆された。