日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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ポスター発表(専門領域別)

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体育心理学(偶数演題)/ポスター発表

2023年9月1日(金) 11:00 〜 12:00 RY205 (良心館2階RY205番教室)

[03心-ポ-16] 大学運動部活動における動機づけ雰囲気、勝敗に対する態度、 オーバーコミットメントの関係

個人種目と集団種目に着目して

*高山 優明1、中須賀 巧1 (1. 兵庫教育大学大学院)


本研究では、個人種目と個人種目に着目し、運動部の動機づけ雰囲気、勝敗に対する態度、オーバーコミットメントの関係について検討することを目的とした。運動部所属の大学生796名を対象に調査を行い、 運動部の動機づけ雰囲気を独立変数、 勝敗に対する態度を媒介変数、 オーバーコミットメントを従属変数としたモデルを設定し、多母集団同時分析によってモデル妥当性の検討を行った。その結果、モデル適合度は基準を満たす値が得られた。次に、有意なパス係数について、個人種目群(328名)は、コーチの能力志向と競争が勝利志向性(それぞれβ=.13、.31)に正のパスを示した。また承認はレクリエーション志向性(β=.25)に正のパス、協調はレクリエーション志向性(β=-.31)に負のパスを示した。勝利志向性はオーバーコミットメント(β=.37)に正のパスを示した。一方、集団種目群(468名)は、競争が勝利志向性(β=.24)とオーバーコミットメント(β=.31)に正のパスを示し、レクリエーション志向性(β=-.17)に負のパスを示した。コーチの練習支援はレクリエーション志向性(β=.14)とオーバーコミットメント(β=.13)に正のパスを示した。協調はレクリエーション志向性(β=-.19)に負のパスを示した。コーチの能力志向はレクリエーション志向性(β=.12)に正のパスを示した。レクリエーション志向性はオーバーコミットメント(β=-.10)に負のパスを示し、 勝利志向性はオーバーコミットメント(β=.13)に正のパスを示した。個人種目群と集団種目群のモデル内のパス係数にも一部有意な差が認められた。以上のことから、集団種目群と個人種目群では、運動部の動機づけ雰囲気、勝敗に対する態度、オーバーコミットメントへの影響が異なることが明らかとなった。