[04生-ポ-30] 6週間の低容量高強度インターバルトレーニングがメタボリックフレキシビリティに与える影響
【背景】メタボリックフレキシビリティは食事内容(糖質・脂質の割合)に応じて、エネルギー基質利用を切り替える能力であり、肥満および代謝性疾患の予測因子として注目されている。習慣的な持久性運動の実施によってメタボリックフレキシビリティは改善することが報告されているが、低容量高強度インターバルトレーニング(HIIT)で同様の結果が得られるかは不明である。【目的】6週間の低容量HIITがメタボリックフレキシビリティに与える影響について検討した。【方法】運動習慣のない健康な女性28名を対象とした。対象者を14名ずつ、週3回、6週間の低容量HIITを行う介入群(年齢:21.4±3.0歳、身長:158.9±5.7cm、体重:56.9±6.2kg)および従来の生活を維持する対照群(年齢:22.7±2.6歳、身長:160.7±5.7cm、体重:52.6±4.2kg)に分けた。低容量HIITは、8秒間の全力ペダリングを12秒間の休息時間を挟み15回繰り返す自転車運動とした。介入前後に測定を行いメタボリックフレキシビリティおよび血清遊離脂肪酸を評価した。メタボリックフレキシビリティは、試験食摂取前から摂取4時間後まで、1時間毎に断続的に測定した呼吸商の試験食摂取前からの変化量を評価した。呼吸商は、酸素摂取量および二酸化炭素排出量をもとに算出した。採血は、毎回の呼気ガスの測定直後に行った。メタボリックフレキシビリティおよび血清遊離脂肪酸は曲線下面積(AUC)を算出し、群間で比較した。試験食はエネルギー611kcal、たんぱく質28.3g、脂質41.4g、炭水化物30.1gとした。【結果】メタボリックフレキシビリティおよび血清遊離脂肪酸のAUCは両群ともに、介入前後に有意な差は認められなかった。【結論】6週間の低容量HIITはメタボリックフレキシビリティに影響を与えないことが示唆された。