[DP-30] 限局型重度慢性歯周炎患者の骨欠損形態に応じて様々な再生療法を含む包括的治療行った一症例
Comprehensive approach in combination with various regenerative periodontal therapies depending on bone defect's form for the patient with localized severe chronic periodontitis
研修コード:2504
Keywords:限局型重度歯周炎、包括的治療、再生療法
【はじめに】高度な歯周組織の破壊を伴う限局型重度慢性歯周炎患者に対して,骨欠損形態に応じてエムドゲイン®とコラーゲン複合骨移植材(ボーンジェクト®)を用いた再生療法を実施して,包括的治療を行い良好な経過が得られている症例を報告する。
【症例】62歳,男性。初診日:2011年6月。主訴:下顎前歯部の歯肉退縮および歯の動揺による咀嚼障害。現病歴:2年前から下顎前歯部の歯肉退縮を認めていたが最近になり歯の動揺を自覚し始めて当院を受診した。
【検査所見】全顎的に辺縁歯肉に発赤腫脹を認め,31および41の辺縁歯肉に歯肉退縮および黒褐色の歯石の沈着を認めた。46の辺縁歯肉はMGJ付近におよぶ歯肉退縮を認めた。デンタルエックス線画像検査において,15, 31および46に根尖部付近におよぶ垂直性骨吸収像があり,11の近心部に歯根長の1/2程度の垂直性骨吸収を認めた。
【診断】#1 限局型重度慢性歯周炎,#2 二次性咬合性外傷
【治療計画】①歯周基本治療,②歯周外科治療,③口腔機能回復治療,④SPT
【治療経過】歯周基本治療時に予後不良歯の46を抜歯後,21には根管治療後に暫間被覆冠を装着した。再評価後,1壁性垂直性骨欠損が残存した11, 12および31に対して,エムドゲイン®を併用した歯周組織再生療法を実施し,杯状の垂直性骨欠損を認めた15にはボーンジェクト®を用いた骨移植術を行った。再評価後,口腔機能回復治療を行い,SPTへ移行した。
【考察】外傷性咬合を除去したうえで徹底した炎症のコントロール下で骨欠損形態に応じて,適した再生療法を選択することで歯の保存と良好な経過を得ることが出来たと考えられた。
【症例】62歳,男性。初診日:2011年6月。主訴:下顎前歯部の歯肉退縮および歯の動揺による咀嚼障害。現病歴:2年前から下顎前歯部の歯肉退縮を認めていたが最近になり歯の動揺を自覚し始めて当院を受診した。
【検査所見】全顎的に辺縁歯肉に発赤腫脹を認め,31および41の辺縁歯肉に歯肉退縮および黒褐色の歯石の沈着を認めた。46の辺縁歯肉はMGJ付近におよぶ歯肉退縮を認めた。デンタルエックス線画像検査において,15, 31および46に根尖部付近におよぶ垂直性骨吸収像があり,11の近心部に歯根長の1/2程度の垂直性骨吸収を認めた。
【診断】#1 限局型重度慢性歯周炎,#2 二次性咬合性外傷
【治療計画】①歯周基本治療,②歯周外科治療,③口腔機能回復治療,④SPT
【治療経過】歯周基本治療時に予後不良歯の46を抜歯後,21には根管治療後に暫間被覆冠を装着した。再評価後,1壁性垂直性骨欠損が残存した11, 12および31に対して,エムドゲイン®を併用した歯周組織再生療法を実施し,杯状の垂直性骨欠損を認めた15にはボーンジェクト®を用いた骨移植術を行った。再評価後,口腔機能回復治療を行い,SPTへ移行した。
【考察】外傷性咬合を除去したうえで徹底した炎症のコントロール下で骨欠損形態に応じて,適した再生療法を選択することで歯の保存と良好な経過を得ることが出来たと考えられた。