[DP-44] 結合組織移植術で改善した上顎前歯部の歯肉退縮症例
Root coverage for gingival recession by connective tissue graft
研修コード:2504
キーワード:歯肉退縮、結合組織移植術、歯周外科治療
【はじめに】矯正治療後に歯肉退縮が生じた症例に結合組織移植術を実施した結果,歯肉退縮部の改善を認めたので報告する。
【初診】患者:初診時年齢25歳女性。主訴:歯肉の形が気になる。現病歴:12歳時から16歳まで近医歯科で矯正治療を継続した。多忙を理由に定期検診を中断していたところ,13-11部に歯肉退縮が生じた。歯肉退縮の改善を希望し当科を受診した。
【診査・検査所見】初診時には臼歯部に4mm以上のポケットを認めた。歯の動揺は認めず,PCRは37%,歯肉の腫脹,発赤は軽度であった。13-11部にMillerの分類クラス1の歯肉退縮を認めた。また,13-11部に最大5mmのアタッチメントロスを認めた。
【診断】歯肉退縮を伴う広汎型軽度慢性歯周炎
【治療計画】①歯周基本治療②再評価③歯周外科治療④再評価⑤メインテナンス
【治療経過】初診当時,患者のブラッシング方法は不適切であった。歯肉退縮の原因の1つと判断し,担当歯科衛生士が適切なブラッシング方法を指導した。歯周基本治療後に患者の了解を得て同部に結合組織移植術を実施した。13-11部に受容床を形成し,同部口蓋側から結合組織移植片を採取し移植した。術後3年以上経過した現在,13-11部に術後の歯肉退縮は認めていない。
【考察・結論】本症例は結合組織移植術で著しい歯肉退縮の改善を認めた。不適切なブラッシングや咬合関係の変化等が歯肉退縮の原因であり,同部位には外科処置による根面被覆が必要と判断した。今後も継続した歯周管理により歯肉の状態について注意深く観察する予定である。
【初診】患者:初診時年齢25歳女性。主訴:歯肉の形が気になる。現病歴:12歳時から16歳まで近医歯科で矯正治療を継続した。多忙を理由に定期検診を中断していたところ,13-11部に歯肉退縮が生じた。歯肉退縮の改善を希望し当科を受診した。
【診査・検査所見】初診時には臼歯部に4mm以上のポケットを認めた。歯の動揺は認めず,PCRは37%,歯肉の腫脹,発赤は軽度であった。13-11部にMillerの分類クラス1の歯肉退縮を認めた。また,13-11部に最大5mmのアタッチメントロスを認めた。
【診断】歯肉退縮を伴う広汎型軽度慢性歯周炎
【治療計画】①歯周基本治療②再評価③歯周外科治療④再評価⑤メインテナンス
【治療経過】初診当時,患者のブラッシング方法は不適切であった。歯肉退縮の原因の1つと判断し,担当歯科衛生士が適切なブラッシング方法を指導した。歯周基本治療後に患者の了解を得て同部に結合組織移植術を実施した。13-11部に受容床を形成し,同部口蓋側から結合組織移植片を採取し移植した。術後3年以上経過した現在,13-11部に術後の歯肉退縮は認めていない。
【考察・結論】本症例は結合組織移植術で著しい歯肉退縮の改善を認めた。不適切なブラッシングや咬合関係の変化等が歯肉退縮の原因であり,同部位には外科処置による根面被覆が必要と判断した。今後も継続した歯周管理により歯肉の状態について注意深く観察する予定である。